この記事は2022年10月28日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=PIXTA)

2022年10月28日(金)の午前10時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日27日(木)の欧州市場ではECBが75bpの利上げを発表。中銀預金金利はこれまでの2倍となり、10年余りで最高となっている。2会合連続の75bpの利上げはコンセンサス通り。リセッションの可能性が高まる中でも記録的なインフレを抑え込むことを優先した形。

政策委は「一段の利上げを想定している」と表明。ラガルドECB総裁は、成長見通しへのリスクは「明白に」下振れ方向だと述べる一方、インフレについては逆だと語り、リスクは上方向だとの認識を示している。

成長リスクは下振れだが、インフレリスクが上方向では、なかなか厳しい状況。これを受けユーロ/米ドルはあっさりパリティ(1.0000ドル)割れ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米10年債利回りだが、3.92%と4.00%を割り込んできている。米ドル/円と相関性の高い米2年債利回りも続落。米ドル/円が一方的に急騰する相場は、米ドル/円が151.95円まで暴騰したことで終了。米金利が軟調に推移している間は、基本ドル売りスタンス。

ただ、問題はそのエントリーレベルだ。米金利は軟調に推移しているが急落するわけではない。しかし米ドル/円はすでに152.00円レベルからあっさり7円急落した。よって当面145~150円のレンジの可能性もでてきたため、米ドル/円はこのレンジ内の戻り売りで臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。