この記事は2022年11月18日(金)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=thodonal/stock.adobe.com)

2022年11月18日(金)の午前8時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日17日(木)の米国株と米国債はいずれも下落。きっかけはセントルイス連銀のブラード総裁の以下コメント。

1.金融当局はインフレを鈍化させるために政策金利を「最低」でも5.00~5.25%に引き上げるべきだ。その水準なら少なくとも(十分抑制的と見なされる)領域に達する」

2.十分抑制的な政策金利については、5~7%程度になる可能性がある(ブラード総裁が示した金利水準の算出には、スタンフォード大学のジョン・テイラー教授が考案した指針「テイラー・ルール」の複数の別バージョンが用いられた模様)。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米10年債利回りは、3.7657%に上昇し、ドルは反発。米ドル/円は140円台を回復している。ただ個人的には、米ドル/円と相関性の高い米2年債利回りの水準に注目している。

<米2年債利回りと米ドル/円日足の相関>(出所:ブルームバーグ)

米2年債利回りと米ドル/円日足の相関

通常米ドル/円と米2年債利回りは極めて高い相関性を維持して推移しているが、今回米2年債利回りの下落が緩慢であるにも関わらず、米ドル/円は一時137円台後半まで急落。この相関図では米ドル/円売られすぎの状態になっている。

米2年債利回りの位置から考えれば、米ドル/円は143~145円レベルに反発する可能性があると想定している。米ドル/円の市場も米ドル/円の反発を示唆。よって米ドル/円の押し目買いで臨みたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。