この記事は2022年12月6日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


投資
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2022年12月6日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は先週2日(金)の雇用統計直後、数字が良かったため136円手前まで瞬間的に上昇した。しかしその後すぐに崩れて大きく下げ、長期金利も低下。この時、12月の米利上げは50bpだと確信した。

マーケットとしては、インフレのピークアウトと認識し、予想レンジの下を広げた。ところが、昨日5日(月)のISM非製造業景況指数が非常に強い結果だったことから、再び上昇の流れとなっており、損切りさせられている人が多くいる。よって未だ気迷い気分というか、利上げ幅がまだよくわからず、インフレを沈静化しているのかマーケットがもう少し様子を見たいというムードが広がってしまった。

昨日5日(月)の日経CNBC出演の際、「既定路線で50bpの利上げだろう」と言ってしまったのだが、既定路線ではなかったようで勇み足だった。今回の利上げ幅が50bpなのか75bpなのかという問題はあるが、年明けにももう1~2回程度の利上げがありそうな雰囲気は残っている。

いずれにせよファーストクオーター(第1四半期)で利上げは打ち止めになると考えている。そこからは米景気停滞が鮮明になってくるにつれて金利の下落余地が広がり、実際の利下げは来年2023年の後半や最後のほうだという気がしている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは132.60~137.60円。予想下値は今週初めに設定した通り132円台のままで行こうと思うが、今となってはそこまでは下がらないかもしれないと感じている。

ただ、下方向の視野を広げるのをやめたとはいえ、どんどん買い上がっていく感じでもなさそうだ。よって、戦略的には引き付けて売り場探しでいいのではないだろうか。また、急落はまだなさそうなので、133円台や134円台では、しっかりショートの買い戻しをしておいたほうがいいだろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。