本記事は、松本美栄の著書『パフォーマンスを劇的に変える!快眠習慣』(自由国民社)の中から一部を抜粋・編集しています。
「やる気が出ない」理由は睡眠にあった
仕事や家事など、やるべきことがあるのにやる気が出なくて動き出しが遅くなってしまう。その結果、いつも時間ギリギリになって焦ってバタバタとしてしまう。
そんな経験はありませんか?
やる気が出ないのは意志が弱いから、と精神的な原因を考えてしまうかもしれませんが、もしかしたら睡眠にも原因があるかもしれません。
理解、判断、思考、論理、学習などの知的機能のことを認知機能といいます。
認知機能は主に大脳の前頭前野が司っています。前頭前野は脳の一部で、ほかにも考える・記憶する・集中する・やる気を出す・行動や感情をコントロールするなどの役割があります。
睡眠の質の低下は前頭前野の働きを下げることにつながります。つまり、質の低い睡眠を取っていると物事の捉え方がネガティブになり、目標達成に向けたモチベーションが下がってしまうのです。なかなか行動できなくなり、重い腰を上げて行動したとしてもやる気が上がらないため生産性が低い状態になってしまいます。
以前の私がやる気をなくしてミスを多発していたのは、睡眠不足に陥って脳の疲労が溜まって認知機能が低下していたのが原因とも考えられます。
メンタルとの関係
セロトニンやオキシトシンなどの脳内物質は睡眠に関わるとともに、メンタルにも影響します。そのため睡眠とメンタルは深い関係があるといえます。睡眠時間が短かったり、質が低かったりする場合、脳内物質がきちんと分泌されなくなってしまうため、メンタルは落ち込みやすくなります。逆に、メンタルが落ち込むことで夜が寝つきにくくなったり、眠りが浅くなったりすることも起こります。
不眠や悪夢などの睡眠における問題はメンタルの低下を引き起こしたり、うつ病のリスクを高め、さらに自殺のリスクを高めたりすることが明らかにされています。
日本における年代別の死亡原因順位を見ると10代〜40代の1・2位は自殺です。
ですから、睡眠の改善は自殺の数を減らすことにつながると私は考えています。快眠に近づいていく、その過程で辛い、苦しいと感じている今の環境や状況を異なる視点から捉えられるようになり、乗り越える力がついていきます。
今メンタルが落ち込み、辛い方にこそこれからお伝えしていく快眠習慣を身につけていただきたいと思います。
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