hail-damage-274960_640 台湾や中国の個人投資家から、日本の不動産が注目されており、日本の不動産投資が過熱する中、最近では広島の土砂災害などがあったように、自然災害のリスクも考えなければいけない。今回は投資物件のリスク、それに対する保険について考える。


投資物件のリスクはどんななものがある?

投資物件のリスクといえば空室による機会損失や、地価変動による家賃相場からの返済計画の乱れなど表面的なリスクを真っ先に想像するかもしれない。だが、まず最初に考えるべきリスクは物件の構造上欠陥、火災や地震などの不測の事態におけるリスクだ。

どんな物件であっても老朽化は避けられず、また住人の生活状況によって劣化する可能性があるため、物件購入前からリスクを事前に把握することは不可能に近い。また、火災や地震などの天災もいつ起きるかわからないため、これらのリスクを事前にヘッジする必要があるだろう。

以下では、主に必要となる保険を紹介する。


自然発生する火災に備えよう…火災保険

物件を購入する場合、まず検討すべき保険の一つは火災保険だろう。物件を賃貸契約する場合にも、大抵の場合火災保険に加入するが、これは入居者が自身の過失によって生じた火災被害に対する補償である。物件オーナーの場合は、自然災害を視野にいれた保険を契約する必要がある。

物件オーナー向けの火災保険は、国内外企業問わず様々な保険会社から数多くの保険商品が販売されている。火災保険は、火災によって生じた被害や復旧までの家賃収入の面など、様々な側面から物件オーナーのリスクをヘッジする保険商品だ。また、各社が提供している保険商品の中には、火災保険を主契約としながら、特約として様々なオプションを付帯することもできる。

数多くのオプションが存在するため、自身で各商品を調べ、納得できる火災保険を選ぶ必要があるだろう。


物件の欠陥・劣化による事故に備えよう…設賠償責任保険

構造上の欠陥により、入居者や通行人などに被害をもたらしてしまった場合の補償するのが施設賠償責任保険だ。

施設賠償責任保険では建物の構造上の問題や、管理不備によって発生した事故が起きてしまった場合に被害者の応急・護送費用や訴訟問題に発展した際の弁護士報酬などの補償を受け取ることができる。対物であれば数百万円規模の時もあるが、対人事故である場合は賠償額が数千万円になってしまうこともある。投資物件は長期間にわたる経営になるため、施設にかかわる賠償リスクはヘッジしておいたほうがよいだろう。


多発する大型地震に備えよう…地震保険

阪神大震災、東日本大震災など直近20年以内には大型地震が数多く発生している。そのような背景もあり、地震保険への加入はニーズが高く、現在では必須の保険として考える人も増えている。政府も地震保険の保険金支払いにおいて、負担していることからも社会的必要性も高い保険である。

地震保険は火災保険の特約として付帯する形となるので、主契約のみよりも保険料は高くなるが、投資物件を経営していく上で、日本ではかなり必要性の高い補償のため、火災保険契約時にセットで契約しておく方が安心できるだろう。


投資物件のリスクマネジメント

今後積極的に投資物件を購入して賃貸経営を行う場合は、空室率や地価だけではなく、災害面のリスクを考慮して、安全な経営を心がける必要があるだろう。

(提供:不動産 online)

【関連記事】
アパート経営における収入~キャッシュマネジメントの方法教えます
マンション投資における管理会社の選び方には注意!
楽天本社移転先!!住環境が改善中の二子玉川
投資物件の取得は東京23区で 押さえておきたい3つのポイント
ネーミング戦略がカギを握る?日系企業による中国進出の成否