最先端の「東京スカイツリー」があるかと思えば、「両国国技館」、「江戸東京博物館」など江戸情緒も楽しめる施設が多いのが墨田区の魅力です。夏には高層マンションの窓から墨田川花火大会を鑑賞することもできます。

本記事では、新しさと懐かしさが同居する、墨田区のマンション投資について考えます。

東京スカイツリーで全国的に知名度がアップした墨田区

新しさと懐かしさが同居する墨田区のマンション投資はこんなに魅力的
(画像=picturecells/stock.adobe.com)

都心5区に比べて地味だった墨田区の名を全国的に広めたのが東京スカイツリー(電波塔)です。かつて電波塔といえば港区の「東京タワー」が有名で東京を象徴するような施設でしたが、2012年2月29日に東京スカイツリーが完成し、墨田区が一気に注目を集めることになりました。

高さは634メートルで、タワーとしては世界一高い建造物といわれています。電波塔としての役割だけでなく、墨田区にとって大きな観光資源にもなっています。墨田区観光協会が行ったアンケート調査でも、墨田区のおすすめ観光スポットとして断トツの1位に選ばれています。

東京スカイツリー内には「すみだ水族館」があるほか、商業施設の「東京ソラマチ」も人気を集めています。東武鉄道も業平橋駅をとうきょうスカイツリー駅に改め、東武伊勢崎線の一部区間に東武スカイツリーラインの愛称を付けるなどPRに力を入れています。

江戸情緒を楽しめる施設が多く相撲部屋も点在する

東京スカイツリーが人気を集める一方、墨田区には江戸情緒を楽しめる施設が多く、とくに以下の施設は愛好家に高い人気を誇っています。

両国国技館

両国国技館は、1984年11月30日に竣工した大相撲の本場所が行われる施設です。東京スカイツリーと並び知名度が高い施設で、本場所は初場所(1月)、夏場所(5月)、秋場所(9月)の年3場所開催されます。

収容人数は約1万人で、本場所以外にも福祉大相撲や引退力士の親方襲名披露大相撲などが行われます。国技館という名称ですが、大相撲だけでなく音楽ライブや各種イベントにも利用されています。

江戸東京博物館

江戸東京博物館は1993年3月28日に開館した江戸と東京をテーマにした歴史博物館で、両国国技館に隣接した場所にあります。館内には江戸時代の街並みの縮尺模型や、実物大の展示物が多数展示されています。観るだけでなく、実際に橋を渡ったり、江戸庶民の暮らしを覗いたりと、ライブ感も楽しむことができます。

ただし、残念ながら江戸東京博物館は、2022年4月1日から大規模な改修工事を行っており、現在は休館中です。2025年度中の完工を目指しています。以前の館内の様子を知りたい場合は、ホームページにある江戸東京博物館常設展ドローン映像「Flythrough: The Edo-Tokyo Museum in 2022」で詳しく観ることができます。

すみだ北斎美術館

浮世絵師葛飾北斎は、1760年10月31日に武蔵国葛飾郡本所割下水(現・墨田区の一角)に生まれました。北斎が墨田区ゆかりの絵師であることから墨田区に「すみだ北斎美術館」が設立されたという経緯があります。

2016年11月22日に開館した比較的新しい施設で、常設展のほか、コレクション展示や図書室、ミュージアムショップ、講座室などがあります。

収蔵作品は北斎の肉筆画、錦絵、摺物、版本、すみだを描いた作品などです。観覧料は、一般は400円(団体320円)、高校生・大学生・専門学校生・65歳以上は300円(団体240円)となっています。

相撲部屋

両国国技館がある関係で、相撲部屋も点在しています。墨田区にある相撲部屋は、陸奥部屋、出羽海部屋、木瀬部屋、錦戸部屋、八角部屋、春日野部屋、時津風部屋、片男波部屋、高砂部屋、九重部屋の10件です。

このうち、八角部屋は予約すれば朝稽古の見学が可能なことで知られています。見学不可の日もあるようなので、事前に可能な日を問い合わせてみるとよいでしょう。

高層マンションなら隅田川花火大会の鑑賞も可能

ここ数年新型コロナウィルス感染拡大の影響で中止になっていますが、マンションの高層階から隅田川花火大会を鑑賞できるのも墨田区の大きな魅力です。花火大会は地上で鑑賞する場合は混雑が避けられず、帰りの電車も乗るまでにかなり時間を要する可能性もあります。

墨田区のマンションに住んでいればベランダからゆったりと鑑賞でき、帰りの時間も気にせずに過ごせます。高層階が理想ですが、低層階でも角度によっては見えるかもしれません。

隅田川花火大会は不動産業界でも重要なセールスポイントになっており、不動産ポータルサイトのなかには「隅田川花火大会近くの賃貸物件」というカテゴリーで物件を紹介しているサイトもあります。

ただし、ビルに隠れて見えない場所もありますので、隅田川花火大会をセールスポイントにしたいなら、不動産会社に花火が見えるか確認したほうがよいでしょう。

墨田区マンションの家賃相場は?

庶民的なイメージがある墨田区ですが、マンションの家賃相場はどの程度なのでしょうか。

墨田区の家賃相場は、総務省の調査による「専用住宅の1畳当たり家賃」では1畳当たり5,633円となっています。隣接するエリアと比較すると台東区の6,176円よりは安いものの、江東区の5,063円を上回り、全国で15位です。

1畳当たり5,633円を25㎡(約15畳)のワンルームマンションの家賃に換算すると8万4,495円となります。70㎡(約42畳)のファミリー向けマンションなら23万6,586円の家賃になるので、家賃相場としては高い水準にあるといえるでしょう。

浅草や錦糸町も近くショッピングやグルメにも利便性が高い

墨田区は台東区・浅草や江東区・錦糸町に近いことから、一足伸ばせばショッピングやグルメも存分に楽しむことができます。浅草は日本を代表するグルメタウンとして知られ、歴史のある名店も数多く存在します。買い物では仲見世を中心に和の魅力に溢れた商品を販売している店も多いので、浅草寺も含め江戸情緒を味わうには最適です。

一方で、若者向けのショップを探すなら錦糸町が向いています。「錦糸町ステーションビルテルミナ」をはじめ、「アルカキット錦糸町」、「オリナス錦糸町」、「錦糸町パルコ」などおしゃれなショッピングスポットが林立しています。

レジャーでは、春に隅田公園が人気の花見スポットになります。隅田公園は江戸時代から続く花見の名所で、「日本さくら名所100選」にも選ばれています。墨田区側と江東区側を合わせ約1,000本の桜が咲くといわれています。

人口が右肩上がりで増えている墨田区はマンション投資におすすめ

墨田区のマンションは東京スカイツリーの開業で大きな付加価値を得たことは間違いないでしょう。東京スカイツリーが地元にあるのはかなりの魅力です。墨田区が魅力的なエリアであることは、公的データも証明しています。

墨田区ホームページの「墨田区世帯人口現況」によると、最近5年間における毎年12月現在の墨田区の人口は下表のとおりで、右肩上がりで増えています。

年度総人口
2018年27万1,719人
2019年27万4,762人
2020年27万5,463人
2021年27万6,072人
2022年27万9,838人

マンション投資成功のカギを握るのは周辺人口の増減ですが、墨田区は着実に人口が増えており、投資家にとって頼もしい限りです。とくに2022年は前年比4,000人近く増加しています。その秘密は定住意向の高さにあります。

墨田区が行った「第27回墨田区住民意識調査」によると、「ずっと住み続けたい」(42.6%)と「当分の間は住み続けたい」(45.3%)を合わせると定住意向は87.9%で、ここ数十年で最高を記録しています。マンション投資にとって転出が少なければ空室リスクも少なくなるので良い傾向といえます。

東京スカイツリーの地元で浅草や錦糸町にも近く、これからも人口の流入が期待できる墨田区は、マンション投資におすすめのエリアといえるでしょう。

※本記事は2023年1月12日現在の情報を基に構成しています。施設へ来場する際はホームページ等で最新の情報をご確認ください。

(提供:Incomepress



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