本記事は、砂田全士氏の著書『「あなたから買いたい!」と言われる熱狂顧客のつくり方』(standards)の中から一部を抜粋・編集しています。

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会社の数字に振り回されていませんか?
3ヶ月無視してみよう

勇気を持って3ヶ月、会社の暗黙の数字を無視しよう

営業所の壁には成績の棒グラフとか、花マークが飾られていたりして、毎日毎日数字に追われている、数字で比較されている……。生命保険の営業にそんなイメージはないでしょうか?

私が最初に入った外資系保険会社の営業所も棒グラフが大きく貼り出され、しかも超体育会系のイケイケのマネージャーでした。毎月の営業会議にピリピリとした空気が流れていたのを鮮明に覚えています。

私自身は、社会人2年目、23歳で縁もゆかりもない場所で生命保険会社に転職するという大博打に出たせいで、見込み客は3ヶ月も経たずにいなくなってしまいました。そして入社数ヶ月で会社の中に暗黙の数字があることがわかりました。私の営業所の場合は「月保険料10万円」という基準でした。これを下回るような目標数字を月初の営業会議で発表しようものなら、「お前やる気があるのか!」と、マネージャーに怒鳴り散らされる空気がありました。

大事なポイントはここです。「会社の暗黙の数字」、これに振り回されている営業マンが非常に多いのです。

数字というのはマーケット・エリア・営業マンのキャリアによって当然変わってきます。それなのに「最低この数字は達成しないといけない。しかも毎月毎月ゼロリセットで、この数字を達成していかないと」とプレッシャーを感じた営業マンは、どんな行動をとるでしょうか? おそらく、毎月毎月の数字を追うために、契約になりそうな見込み客を優先的に回り、結果的に数字が達成しそうにないときは、既存のお客様に追加契約などを無理矢理お願いして回る…、…こんなことが、特に保険業界では当たり前になっています。

そうなると、誰が被害者になるでしょうか? 言うまでもありません。営業マンの数字の達成のために付き合わされるお客様です。

私自身がすぐ壁に行き詰まり、暗黙の数字も当然クリアできないのに月初の営業会議で目標数字を「月10万円です……」と発表し続けていた時期がありました。当然数字は未達に終わり、月末月初会議でマネージャーに怒鳴られる。この繰り返しで自分自身に対しての自信が日々失われていきました。

最初の壁を乗り越えたのは、ある営業研修をきっかけに目標達成のやり方を教わった3ヶ月後でした。その時に目標設定の方法のひとつとして、「頑張れば達成しそうな目標」を設定してまずクリアすることが大事だという、いわゆる「できる感のある課題」の重要性について教わりました。

そこで、当時初めてお客様からお友達をご紹介いただいたきっかけもあり、そこから月8万円なら来月何とか達成できるんじゃないかという「できる感のある目標」を立てました。そして月初の営業会議で目標数字を「月8万円です!」と発表したのです。もちろん体育会系のマネージャーからは「お前、最初から8万円って、舐めているのか!」と罵声を浴びせられましたが、周りの先輩たちから「勇気があるね~!」と褒められたのを覚えています。

結果的にその月は8万円をクリアすることができ、その翌月から暗黙の数字である「月10万円の保険料」の基準は、代理店に転職するまでの2年間ほとんど達成することができるようになったのです。

この最初の「月8万円」という自分で発表した目標を達成する「小さな成功体験」こそが20年以上、生命保険の仕事を続けている土台となっているのは間違いありません。

行動を変化させるために3ヶ月サイクルで目標設定をしよう

そして、「行動を変化させるための3ヶ月サイクル」という考え方ですが、私のケースでも実は数字だけではない、「信頼関係を構築していくプロセス」が必要でした。具体的にはキーマンと決めたお客様の誕生日にプレゼントを贈るという行動があり、その結果人間関係が向上して初めてご紹介をお預かりし、紹介先から無事ご契約を預かる……とつながっていて、3ヶ月で紹介連鎖が起き始めたのです。

大切なことは、「種まきをしたら収穫までにある程度の期間がかかる」という常識を、営業活動の行動サイクルに落とし込むというだけなのです。

ですので、私の主宰する実践会では「3ヶ月最速プログラム」というプロセスを準備しています。

まず事前準備があり、信頼関係構築の行動があり、お客様の要望を満たした時点でこちらからのオファー(追加契約、紹介)が受け入れられる。最低このサイクルに3ヶ月必要だということです。慣れてくるとステップを同時進行しながら、1人のお客様に対する成果が3ヶ月かからずに、2ヶ月〜1ヶ月と短縮されていきます。

会社の数字に振り回されるのではなく、数字は自分で組み立てていくという考え方にシフトしてはいかがでしょうか。そのシフトするためのきっかけが「お客様に矢印を向ける」ことなのです。お客様に対して自分が解決できることをきっちり提案していくときに、そのお客様の年収、職業などによって契約保険料や契約内容は変わってきます。

例えば3ヶ月サイクルで既存のお客様30名に今までできていなかった情報提供をしながら、生命保険やご自身のお仕事でカバーできていない部分を提案して、お客様に満足・安心してもらった後に、周りの同僚や後輩にも働きかけてもらえるような紹介の種をまいていく。これを3ヶ月サイクルで自分で計画を立て、実行するという考え方です。

既存のお客様へのフォローに加えて、もうひとつ軸としたいマーケットを同時進行で開拓していく。こういう戦略を行動計画に加えていくと今までと違った次元の数字が現実になっていきます。すべて「自分の頭の中で考えたことしか結果に現れない」のです。

まず覚えていただきたいのは、3ヶ月サイクルで数字を考えることで、必ず大きな数字の山ができてくるということです。その山ができたときに一息付くのではなく、次の種まきをきっちりと開始することなんです。そうすることでこの数字の山が徐々に大きくなっていきます。どんな種をまき続けているかという日々の行動によって結果が大きく変わってきます。

まとめ
3ヶ月の根拠は信頼関係構築のプロセスにあり。
3ヶ月サイクルで数字の山ができたときこそ、一息つかず次の種まきをすることでより高い数字が達成できるようになる!
「あなたから買いたい!」と言われる 熱狂顧客のつくり方
砂田全士
1975年奈良県生まれ。
1999年同志社大学法学部卒。
カード会社勤務を経て23歳で転勤先の熊本で外資系生命保険会社に転職するもすぐに見込客開拓に行き詰まり、1,000万円を超えるカードローンを抱えて自転車操業というどん底を長く経験。
そんな中、34歳のときに「顧客管理」を独自ルールに基づいて実践することで、1年でたった1人のお客様から100名を超える契約を獲得。400万円以下だった売上は1,500万円を超え、生命保険業界トップ6%のMDRT基準を業界12年目でクリアする。
その後、7年にわたり現場でMDRT基準をクリアしながら60回を超える講演会をきっかけに300名以上の営業マンの個別指導を行う。
2018年にはMDRT世界大会で講師を務めた。
MDRTは11回連続登録(2020-2022年度はCOT)。
2019年に「ファンツリー・マーケティング」として実践者が例外なく売上げアップを実現する「再現性の高いファン作りの技術」を完全オンライン講座にて確立し、マーケティング会社を設立。
常に最新の成功事例を惜しみなくシェアする「ファンツリー実践会」を主宰し、2021年は100名中50名を超えるメンバーがMDRT基準を達成。初COT・TOT基準達成メンバーも多数輩出している。

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