この記事は2023年5月15日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=yoshitaka/stock.adobe.com)

2023年5月15日(月)の午前8時過ぎに現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、全ての通貨が下落に転じドルは買い戻されている。円は下落のほぼ中位(-1.42%)に位置し、米ドル/円も週間では陽線で引けている。

先週は中盤にかけて、米国で物価指標であるCPIやPPIが一段の鈍化を示しドル売りとなった。しかし、12日(金)の後半にかけてドルは大きく買い戻された。米ドル/円の週間の値幅はちょうど2円、レンジは縮小傾向となり材料難の様相を呈す。

現在の為替相場の戦略やスタンス

先月末からの主要中銀の金融政策と重要経済指標の発表を終えたが、為替市場に大きな動きは発生していない。5月2週を終えた時点での昨年と今年の年初からの値動きを比較すると、2022年⇒17円88銭、2023年⇒10円68銭と今年は静かなままだ。

米国が利上げの最終地点に到達したことで、昨年のテーマだった日米の金融政策の格差の拡大は終わった。昨年来の相場材料の1つを失ったことになり、材料不足の感は否めない。

今週は19日(金)にパウエルFRB議長とバーナンキ元FRB議長の対談が予定されている、金融政策の議論に発展することは明らかなので注目している。

相場は完全に材料難、レンジ取引を手掛けるつもりだ。今週は米ドル/円で134.00~137.00円、ユーロ/米ドルで1.0750~1.0950ドル、ユーロ/円で146.00~149.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

230515takeuchi01S
(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

230515takeuchi02S
(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

230515takeuchi03S
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。