本記事は、いれぶん氏の著書『40代から手に入れる「最高の生き方」』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋・編集しています。

Coach motivate to personal development
(画像=jirsak/stock.adobe.com)

性格は習慣で上書きできる

突然ですが、ご自身の性格について、把握・理解されていますか?

その性格って、変化していますか?

私は、社会人になってからの習慣で、性格が変わりました。

私自身、自分の性格について分かっているようで、分かっていませんでした。幼少の頃から神経質で、ちょっと気になることがあると精神的な理由ですぐにお腹が痛くなる。嫌な事があると、すぐに元気がなくなる。細かい事が気になる。そんな性格でした。

両親に尋ねると、神経質だったという答えが返ってくるので、そうだったのでしょう。私自身も、そんな性格だと自覚していました。

少なくとも、学生時代はそう疑いなく過ごしたのです。

社会人になり、私を遥かに超える神経質な人が直属の上司になりました。そして、間もなく、私の認識が裏返りました。

その上司から、細々としたことで毎日の様に指摘を受け、「お前は雑だ」と言われるようになりました。もちろん表面上は反省していましたが、心の中では「そんな事ない、自分は繊細だ」そう思っていました。

その後も、その上司からは毎日の様に叱責される状況は変わりません。精神的に追いつめられ余裕がない状況が続き、更に失敗を誘発する。そんな負のスパイラルが回り始めていました。

そんなある日です。初めてお会いしたクライアントから、名刺の渡し方について指摘を受けました。「礼儀がなっていない!」。結構な勢いで言われ、びっくりしました。初めて会った人にそんな風に怒られた事がなかったからです。「すみません、気をつけます」。そう言いながらも、心では「そんな事ないのにな」。そう考えながら、ふと気づきました。もしかしたら、自分の事がわかっていないのかもしれない。客観的に見ると、自分は雑な人間なのかもしれない。

ここで初めて「雑さを捨て、繊細な性格にならないとやっていけない」と気づくことができました。

それからは、繊細になれるように様々な努力をしました。機械的にダブルチェック、トリプルチェックをしてミスが起こらないようにしたり、毎朝、毎晩、マインドセットのためのメモを読む機会を作り、アラームを掛けて実施したり、「自分は雑だ」と大きな文字で書いた紙をデスクの見える位置に貼り、「雑だからこそ、一つひとつの仕事を繊細に、丁寧に処理していかなければならない」と言い聞かせ、とにかく繊細な仕事ができるように工夫をしました。改善できる事は多々ありました。

上司には、毎日終業後にメールでの業務報告をしていました。メールでも、とにかく先回りをして、行き届いた報告を徹底しました。最初は度々ミスや抜けを指摘されましたが、それでも根気よく続けていきました。

10年くらいかかりました。結果、私はその上司から「繊細に先回りができる」「何かとお前に任せたい」という評価を手にしました。

真に繊細な性格を手に入れたのです。

しかも、今回はただ繊細なだけではなく、バランス感覚も手に入れました。楽観的なところと繊細なところを使い分けできるようになったのです。

私の性格はこのように、変わりました。

習慣で性格を上書きする事に成功したのです。

なぜ、変える事ができたのか?

それは、継続したからです。波に飲まれそうになりながらも、ギリギリで踏ん張り、自ら舵を取って「変わりたい」と強く思い、変わるための行動を継続したからなのです。

今思うと、とても苦労をしましたが、その行動の継続のおかげで、今の自分があると言えます。

20代の苦労が40代からの人生を好転させた大きな材料の1つであり、宝です。

ご自身の性格、変わらないと決めつけないでください。

性格は習慣で上書きできるのです。

Point
  • 弱さをわかって強みを得られた人は最強になれる
40代から手に入れる「最高の生き方」
いれぶん(いれぶん)
1977年生まれ。名古屋の大学を卒業後、ベンチャー企業に入社。毎週80時間労働と休日なしの生活を続けたところ、30代で年収8桁に到達。しかし、自律神経を失調し救急搬送をされたことがきっかけとなり、これまでの働き方・生き方を見つめなおす。40歳になったことが契機となり、パラレルキャリアによる経済的・精神的・肉体的自由を求め、様々な事業に挑戦し、全ての自由を獲得。現在はこれまでの人生で積み上げた知見をSNSやコミュニティを通して配信していくのが日課。

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