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2016年から電力自由化がスタート

ここのところ電力価格は上昇を続けており、定期的に電気料金の改定のお知らせが届くのも日常的な風景となった。多くの原因は円安と燃料価格の上昇および原子力発電所停止と廃炉のための費用負担が電力会社を圧迫しているためだ。このため、規制緩和が電力事業参入業者のみならず、需要家からも求められている。

“電力小売りの全面自由化"を柱とした改正電気事業法が6月11日に成立した。これにより2016年からスタートする電力自由化の法的な整備が完了し、参入規制されていた家庭などへの電力小売も事業が可能となる。電力使用者が価格やサービスの選択をすることができるようになり、参入企業がサービスを競う環境が整う見込みだ。

既存電力会社に対して、それらに挑む新興勢力企業はどう立ち向かうのか、今後電力小売り自由が実現した場合の関連銘柄を追ってみた。


既に市場に参戦している銘柄

すでに電力市場に参入していた企業は大崎電気工業と東光高岳ホールディングスの3社に注目したい。

1)大崎電気工業 <6644>

電力量計で国内首位、大半は電力会社向けの機器・サービスを提供している。直近の業績予想も堅調だ。10月28日には2015年3月期通期の連結経常利益の予想を26億円から31億円に上方修正している。会社発表によると、スマートメーター等の売上が好調なことが上方修正の要因だ.

2)東光高岳ホールディングス <6617>

東電系電力機器大手で、大崎電気工業とともにスマートメーター関連の本命である。2014年中間決算発表によると通期の連結営業利益予想は12億円から14億円に上方修正された。足元の業績も好調であり、電力自由化で更なる飛躍を遂げる可能性を秘めている。

3)ファーストエスコ <9514>

バイオマス発電で高い技術を持っており、木質バイオマス発電では際立った存在だ。同社の発電機の稼働率は90パーセント以上と、通常の火力発電の80?85パーセントと比較しても設備運用上優位である。しかし足下の業績は踊り場を迎えており、2015年6月期の連結営業利益予想は前期比14.7パーセント減の13.4億円と控え目だ。


虎視眈々と市場を狙う銘柄

規制緩和企業と言われる、ソフトバンク、オリックスや楽天も虎視眈々と事業参画を狙っている。企業規模から見た業績へのインパクトは未知数だが、大きく事業の形を変えてしまうような破壊力のある実績を作ってきた会社であることから目が離せない存在と言えよう。

4) ソフトバンク <9984>

東日本大震災で電力需給が逼迫した時に電力事業参入を決意したと言われる孫社長の下で太陽光発電事業に参入。今後の電力自由化をにらみ、さらなる事業拡大を目指している。通信事業とのコラボレーションにより、携帯電話と電力のセット割引を考えていると言われ、今後の動向次第では台風の目になる可能性がある。

5) オリックス <8591>

ソフトバンクと並び規制緩和関連では度々名が出てくるが、2009年から既に電力事業には参入しており、ソフトバンクに先行して規制緩和による恩恵を受けるべく事業を展開してきた。太陽光・地熱・バイオマス・風力とバランスの良い再生可能エネルギー事業を展開していることが強みだ。

6) 楽天 <4755>

10月28日に楽天と丸紅がエネルギー需要開発において協業を開始すると発表した。

各家庭の専用機器で電力消費を把握したものに、楽天のネット通販や旅行などで集めたビックデータの解析技術を加味し効果的な省エネ方法などを指南する。これらを電力販売に新規参入する企業に顧客開拓の武器としてシステムを提供する。家庭に電力を供給する新電力などは需要予測をもとに、余計な電力を調達・供給しないで済むようになる。

以上が電力自由化第2弾で注目される銘柄だが、今回は2014年前半に既に株価が急騰した銘柄に関しては記載しなかった。今後2018年以降には『発送電分離』の規制緩和が実現される予定で、早ければ2015年にも国会で関連法案が提出される。今回取り上げた銘柄は長い目で見ていくに値する銘柄と言えるだろう。

(ZUU online)

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