本記事は、越川慎司郎氏の著書『最強の時短仕事術46』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
時間の使い方は3つ
時間の使い方は、消費・投資・浪費の3つです。時短仕事術を実践するためにはこの3つの使い方を意識してください。なぜなら時間の使い方を意識することで、効率的な働き方が可能となり、パフォーマンス向上につながるからです。消費型の時間は、日常的な業務やタスクをこなす時間であり、一定の成果が得られるものです。投資型の時間は、自己成長やスキルアップにつながる時間であり、将来的に効果が発揮されます。一方、浪費型の時間は、成果につながらない無駄な時間です。
時短仕事術を実践するためには、消費型の時間を効率的に活用し、投資型の時間を大切にし、浪費型の時間を減らすことが重要です。まず、消費型の時間を効率的に活用するためには、仕事の優先順位を明確にし、タスク管理を行いましょう。これにより、必要な仕事を効率よく進めることができます。
また、投資型の時間を大切にするためには、自律学習やスキルアップに時間を割くことが大切です。例えば、業務に関連する知識を学ぶ時間や、新しい技術を習得する時間を設けることで、将来的に仕事の効率や成果が向上します。
さらに、浪費型の時間を減らすためには、自分の時間の使い方を把握し、無駄なタスクや業務を見直すことが重要です。浪費に該当する会議や資料の作成は、定期的に内省を行うことで見つけ出すことができます。週に15分だけスマートフォンやPCのカレンダーアプリを見て、「良かれと思ってやったが成果にはつながらなかったこと」を見つけましょう。
800社以上のクライアント企業に所属する従業員約17万人に週15分の振り返りをしてもらったところ、平均で11%もの浪費時間を削減することができました。
このように、時間の使い方に気付くことで、時短仕事術を実践することができます。具体的には、以下のポイントに注意して取り組むことが効果的です。
時短仕事術を実践することは、個人の生産性向上だけでなく、チーム全体の働き方改革にも貢献します。時間の使い方を意識し、消費型・投資型・浪費型の時間をバランスよく配分することで、効率的で働きがいを感じながら仕事ができるようになります。また、チーム全体で取り組むことで、より効果的な働き方改革が実現できます。このような時短仕事術を継続的に実践することで、ビジネスパーソンが持続可能な働き方を築くことができます。
効率+効果で評価される
最強の時短仕事術は、時間削減で終わりません。それは、効率と効果を両方上げないと評価されないからです。なぜなら、時間削減だけで終わると、それは単に仕事を早く終わらせるだけの努力にすぎません。それは一時的な対策であり、根本解決になりません。
効率と効果を両立させることができれば、組織全体の生産性を向上させることができ、自身の業績だけでなく、チームや組織全体の成功にも貢献することができます。
時短仕事術は、単に自分の時間を守ることだけではなく、より少ない時間でより高い成果を出すための実践法です。それは、時間管理だけでなく、質の高い成果を生み出すための戦略的思考法です。それには、時間を有効に使うためのスキル、優先順位を明確にするための判断力、そして複数のタスクを効果的に組み合わせるための調整能力が求められます。
あなたが朝一番に集中力を高めることができるのであれば、その時間を創造的な仕事や高度な分析を要するタスクに使うべきです。一方、体力が落ちてくる午後には、ルーチンワークやメールの確認など、脳のエネルギーをそれほど必要としない作業を行うのです。また、自分のエネルギーレベルとタスクの重要度を見極め、1日の中で最も価値のある成果を生み出す時間を作り出すことで効率と効果がともに向上します。
このように、時短仕事術は、時間の使い方を最適化し、自己のパフォーマンスを最大化するためのツールです。時間削減だけでなく、効率と効果の向上を目指すことで、時短仕事術の本来のメリットを享受できます。単に時間を節約するだけでなく、あなたの仕事の価値を高め、あなた自身のキャリアを向上させることになります。
国内外通信会社に勤務し、2005年にマイクロソフト米国本社に入社。のちに業務執行役員としてPowerPointやExcel、Microsoft Teamsなどの事業責任者。2017年に株式会社クロスリバーを設立。世界各地に分散したメンバーが週休3日・リモートワーク・複業(専業禁止)をしながら800社以上の働き方改革を支援。
著書25冊。フジテレビ「ホンマでっか⁉TV」の準レギュラーなどメディア出演多数。「タイムマネジメント」や「資料作成術」などのオンライン講座を年間400件以上提供、受講者満足度の平均は96%以上。※画像をクリックするとAmazonに飛びます。