後継者の立ち位置とは?

経営能力や誠実さ、現オーナーの会社への思いを引き継いで後継するには、後継者のサポートや他の従業員からの理解が不可欠です。いきなり「次の後継者は~~さんだから宜しく」と言われても他の社員の理解が得られなければ反感を買い、新体制経営にも支障をきたす事があります。後継者の後継後の健全な立ち位置を念頭にいれ、十分に時間と説明、理解を求めましょう。社員への説明と理解を求めるためのポイントをお話します。

・後継者の選定過程や選択の理由、後継者の経営理念、後継者による新経営体制の中身を説明し理解してもらう。

・後継者の新体制の支障にならない人事異動。他の社員にとってもこれまでの実績や経験、希望を考慮した移動である事が大切。


お金と経営力

親族外のメリットは、会社を継続・発展させられる能力のある人物を後継者として選ぶ事が出来る、という事です。企業理念や偽行文化を承継しやすく、従業員の雇用安定をはかる面でもメリットが大きく、従業員や取引先の理解も得やすいのが利点です。資金調達の面をクリアできたら、企業の存続はもちろん、オーナーにとっても相続税の納税負担を減らす事が出来ます。

しかし、資金調達や仕事の能力に問題がなくても、経営能力があるとは限りません。経営者としての心得や性格、マネージメント力を総評して、後継者を選びたいものです。


良好な関係の継続のための心得

現オーナーが経営権を譲った後は、後方でのサポートに徹しましょう。オーナーの姿が見え隠れするようでは、後継の力量が存分に発揮できず、意欲減退につながってしまう恐れもあります。そうならない為にも表立ったサポートは避け、意見を求められた時に適切なアドバイスが出来る程度にそっと見守る心づもりでいましょう。


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