狭い空間に建設されているゆえの激しい道路形状
NEXCO管轄の高速道路は、広大な敷地のある土地を選択して道路を通しているところが多く、建設ルートもなるべく直進になるように設計されています。特に、近年は建設技術が向上していることから、険しい山岳地帯もトンネルで貫けるようになり、新東名高速道路のようなほぼ直進の高速道路もできるようになりました。
対して都市高速は、建設された時代にまだ建設技術が現在より劣っていた点や、都市部を通すために、どうしても高層のビルや既存の建築物の間を通さないといけない部分が多かったのです。
そのため、都市高速はカーブや起伏の激しい部分が多い傾向にあります。カーブに関しては、通常の高速道路よりも急なところもあり、通常の高速道路と同様の感覚で走行すると、カーブでふらついたりよれたりしてしまいます。
首都高ではカーブや起伏の激しさは、都心部の路線や区間になればなるほど大きい傾向にあります。首都高でもたとえば外側に位置する湾岸線なんかは、起伏はあるもののカーブはほとんどない設計になっています。
そして、通常の高速道路は車線幅が基本的に3.5mで設計されているのに対して、都市高速は基本的に3.25mとやや狭く設計されています。しかも都市高速は、路肩がないところも多いため、制限速度が通常の高速道路の片側2車線区間がだいたい時速80kmのところ、都市高速では時速60kmに設定されています。
通常の高速道路にはない右出口・右分岐・右合流の存在
都市高速を走行するうえで、これが一番知っておいていただきたいポイントかもしれません。日本の道路は左側通行ということもあり、一般道や通常の高速道路は分岐や出口、合流などのほとんどが左側に設置されています。
ところが都市高速ではその左側設置の規則が当てはまらなく、右側に高速出口やジャンクションの分岐が設置されているところが多くあります。それゆえ、走行の仕方を変えなくてはいけません。
通常の高速道路なら、合流や分岐のある前後は左側と決まっているため、左側の車線が詰まることが多いですが、都市高速では右側に合流や分岐があるため、そのようなポイントでは右側の車線が混雑することがあります。
さらに、首都高の高速出口は通常の高速道路よりも簡易的につくられており、高速出口から一般道までの距離が短いところがあります。そうすると、一般道に出るところの合流の渋滞が延びて高速道路本線にまで影響することもあります。
一番効率よく走行するためには、都市高速の各出口や分岐・合流の方向を覚えることですが、なかなか大変なため、まずは都市高速は右側に出口や分岐があることを理解し、降りる予定の出口がどちら側にあるのか確認しておくようにしましょう。