この記事は2023年10月12日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Thapana_Studio/stock.adobe.com)

2023年10月12日(木)の午前11時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日11日(水)の米ドル/円は米9月生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったことをきっかけに149円台を回復。しかし、FRBが追加利上げを見送るとの観測が広がる中で米長期金利の低下が続いたため149.30円台で伸び悩んだ。

本日12日(木)は、先週6日(金)の米9月雇用統計で付けた149.52円前後を超えられるかが焦点となりそうだ。NY市場で発表される米9月消費者物価指数(CPI)がカギとなるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

市場予想によればCPIは小幅な鈍化が見込まれているが、すでに市場の利上げ期待が大きく後退していることを踏まえれば、大幅に予想を下回らない限り米長期金利とドルの下げ余地は小さいと見る。 米ドル/円は仮に下落しても148円台前半が引き続き下値支持として機能するだろう。

一方で米9月CPIが予想ほど鈍化せずに上振れた場合(特にコアCPI)は、雇用者数が大幅に増加した米9月雇用統計との合わせ技で利上げ期待が復活しやすく、米長期金利とドルには相応の上昇圧力がかかりそうだ。

149円台半ばの上値抵抗を超えれば150円台の回復に向けた動きを強めることも考えられる。

▽米ドル/円の4時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。