現役中から労働・投資などで資金を増やす
今回は、繰下げ受給のメリットや損益分岐点について説明した。年金額が老後生活を送るのに充分な額であれば、あえて繰下げする必要はないだろう。国民年金は、年金満額が決まっているが厚生年金は年金加入期間と加入期間中の平均報酬額で受取年金額が大きく異なる。年金の繰下げは、超低金利時代においては、驚くべき高利の運用ともいえるだろう。
ただし繰下げ受給をする場合は、十分にデメリットや損益分岐点も考慮して決定することが重要だ。現役中にしっかりと稼ぐだけでなく、あわせて投資などで資産形成を継続していく心がけが大切になってくるだろう。
著:續 恵美子
ファイナンシャルプランナー(CFP®)。生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。こうした経験をもとに、生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などを行う。