2004年に慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村證券株式会社に入社。株式会社野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究業務に従事。スタンフォード大学MBA、野村ホールディングス株式会社の企画部門を経て、2012年より株式会社マネーフォワードの設立に参画。内閣官房 デジタル行財政改革会議有識者構成員、内閣府 規制改革推進会議専門委員(スタートアップ・投資ワーキング・グループ)、一般社団法人電子決済等代行事業者協会 代表理事、一般社団法人Fintech協会 アドバイザー、経済産業省 認知症イノベーションアライアンスWG 等メンバー。
ESGにおけるこれまでのお取り組み
マネーフォワードは創業時から、ユーザーが抱えるお金の課題を本質的に解決し、なくてはならない「Must have」のサービスを提供することを掲げて活動してきました。
創業の想いをもとに社会課題解決に取り組んでいたことからサステナビリティとは親和性の高い会社という認識はありましたが、以前はそれを社外に対して積極的には開示していませんでした。 しかしここ1、2年くらいで社会からの開示に対する要請もあり、自社の取り組みを外部の評価機関にも伝わる形で整備しました。
開示した内容は、もちろん新たな取り組みもありますが、本質的には創業以来取り組んできたことをきちんと報告するようにしたという側面が大きいと考えています。
ESGの取り組みや事業の強み、実績
私たちがユーザーに提供する「お金の見える化」とは、具体的にはユーザー自身のお金の流れを明らかにし、その情報を基にした最適な選択を可能にすることを指します。これにより、ユーザーは自身の生活をより良くすることが可能となります。また、私たちはサービスの提供を通じて社会全体の金融リテラシーの向上にも寄与しています。
さらに、私たちはユーザーの利便性と満足度向上を目指す一方で、社内のフェアネスと透明性を重視し、全てのステークホルダーに対して責任を果たすことに取り組んでいます。例えば、オープンでフェアな採用・人事評価を行ったり、サービス提供においてもユーザーのニーズに対して誠実に応えることを心掛けています。
このような我々の取り組みは、社会全体の持続可能性向上に寄与していると考えています。我々が提供するサービスが、社会全体に対する価値提供となり、その結果として我々のビジネスも成長してきたという実績がその証明となっています。
現状だけではなく、ESGの取り組みでこれから目指すところ
我々は、「User Forward」「Society Forward」「Talent Forward」の3本柱を中心に、今後もサステナビリティへの取り組みを推進していきます。
「User Forward」では、より多くの人々が我々のサービスを必要とし、生活を豊かにする社会を目指します。「Society Forward」では、地域金融機関や士業事務所などの多様なパートナーとの共創を通じたデジタル化への貢献や、金融教育の普及などに努めていきます。また「Talent Forward」では、従業員一人ひとりの育成と活躍支援に取り組みます。
これからも、個人や企業にとって持続可能な社会を目指し、それを通じて投資家への期待に応える企業であり続けます。
今後の上場企業の意義や投資家ユーザーへのメッセージ
「お金を集めて、利益を追求するためにお客様の新しいニーズを理解し、拡大していく」という資本主義の大きな流れのなかで、上場企業である私たちはその一員として、社会に価値を提供し続ける責任があります。
加えて社会全体の多様性が進み、 単純な属性が区切れない時代になっているからこそ、会社としては従業員一人ひとりと向き合うことを重視しています。従業員の成長を支援すると同時に安心して子育てができるといった、働きがいと働きやすさを両立する環境を作りたいと考えています。これからも、マネーフォワードに関わるすべての人がマネーフォワードに関わって良かったなと思ってもらえるような企業を目指していきたいと考えています。
- 氏名
- 瀧 俊雄(たき としお)
- 会社名
- 株式会社マネーフォワード
- 役職
- グループ執行役員 CoPA(Chief of Public Affairs) サステナビリティ担当