250 DUKEの足着き性をチェック
新設計フレームによりシート高は830mmから800mmへ下がり、身長172cmのライダーがまたがると両足をベッタリと着ける。車体はコンパクトだがライディングポジションに窮屈さはなく、アップライトで快適なフォームが決まりやすい。足着き性がよく、車重も軽くて取りまわしやすく、小柄なライダーにも扱いやすさが感じられるだろう。
アップタイプのバーハンドルは広すぎず、軽快なハンドリング操作が行なえる。シートは厚めのシートフォームを使用し、人間工学に基づいてデザインされた新形状となっている。足着き性と座り心地が改善され、それも乗りやすさとして感じられる。
燃料タンクは金属製で、容量は約15L。ヘッドライトはLEDだが、デイライトは非装備となっている。ヘッドライト、エアインテーク、タンクは、DUKEシリーズらしいアグレッシブなイメージにまとめられている。車体色は画像のエレクトロニック・オレンジとセラミック・ホワイトの2色が設定されている。
粘るトルクと回しやすいエンジン。ウェット路面でも自在な走りを楽しめる!
試乗当日は雨が降り続き、路面はウェット状態。250 DUKEに初めて乗るということもあり、まずはタイヤのグリップ力を確認しつつ、アイドリングからスロットルを少し開けた状態で発進してみた。取りまわしで軽さを感じた車体は走り出しも軽快で、車体がスッと前進する。極低回転域でもトルクが粘り、エンストしそうなエンジン回転の落ち込みがないのが好印象だ。
さらにスロットルを開けていくと、低中速トルクもしっかりと立ち上がってくる。タイヤからの接地感も分かりやすく、ウェットでも前後タイヤが路面をグリップしているのが伝わってくる。パワーは驚くほどではないものの必要充分。蹴り出されるような加速力はないが、エンジンは高回転まで振動もなくスムーズに回り、スロットル操作に対する加速が予想どおりで扱いやすい。
取りまわしの軽さは乗り味の軽さにもなっていて、コーナーもヒラヒラとクリアしていける。前後サスは状態のいい舗装路での乗り心地はフラットだが、荒れた路面では底突きを感じた。フロントサスに調整機能はなく、トラクションコントロールやエンジンマップ変更といった機能もないが、極低回転からトルクがしっかりと立ち上がり、高回転までスムーズで扱いやすいという250 DUKE本来の乗り味が逆に鮮明に感じられた。DOHCからOHCになったデメリットはなく、むしろ実用域での扱いやすさは増しているように思った。初めてDUKEシリーズに乗ってみようという人や、バイク自体初めてというビギナーにもおすすめできる乗りやすさと楽しさのある1台になっている。
全長/全幅/全高 | NA |
装備重量 | 165kg(燃料含む) |
ホイールベース | 1357mm |
シート高 | 800mm |
エンジン型式 | 水冷4ストロークOHC 単気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 23kW(31PS)/9500rpm |
最大トルク | 25Nm/7500rpm |
燃料消費率(WMTCモード値) | NA |
燃料タンク容量 | 約15L |
ブレーキ形式 | 前ダブルディスク、後ディスク |
タイヤサイズ(前/後) | 前110/70R-17 後150/60R-17 |
ボディカラー | エレクトロニック・オレンジ、セラミック・ホワイト |
価格 | 68万9000円 |