この記事は2024年5月28日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2024年5月28日(火)の午前12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

今週の米ドル/円は、介入警戒とファンダメンタルの買いがぶつかる、もみ合い相場だと考えている。基本的には155円がサポートと考えており、経済指標等の数字がよほど悪くない限り、155円割れはないと思っている。

注視が必要なのは上値サイドで、158円を抜けるとすぐに160円台なので、以前上値を抑えられた158円で当局が再びドル売り介入を行なうのではないかと思っている。160.16円付近の直近高値をつけた以降、ドル売り介入を仕掛けた後の戻り高値が157.99円付近だったからだ。

また、イエレン米財務長官から「介入は稀であるべき」と度々釘を刺されているが、日本は自国経済に対して円安が物価水準を押し上げているという認識は持っているので、物価上昇を食い止めるということで、介入に踏み切ることは問題ないのではないか。

しかしながら実際にドルが大きく下落していくのは、介入ではなく米金利が下がり始めたときだろう。現状米国の利下げは9月予定だが個人的には年内に2回かと思っている。一方、日本の円金利が上がり始めるのはいつか不明だが、国債買い入れの減額だけではなく、実際に利上げに舵を切らないといけないと思う。

昨日27日(月)内田日銀副総裁が、「デフレとゼロ金利制約との闘いの終焉が視野に入った」との見解を示したが、この発言は利上げに対する地ならしで、円買い要因となるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、155.00~158.00円。戦略的には押し目買い。具体的には155円台で買って、利食いは157円台。

前述したとおり158円レベルは意識しておいた方がいいので157円台のうちに一度、利食いをしておいた方が良さそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。