香陵住販株式会社
(画像=香陵住販株式会社)
薄井宗明(うすい そうめい)――代表取締役会長
大学進学で東京に上京するまで茨城県那珂郡瓜連町(現・那珂市)で過ごしました。 大学2年生の時に田中角栄氏の著書「日本列島改造論」を読み不動産事業に興味を抱き、在 学中に宅地建物取引士の資格を取得しました。 卒業後は都内の大手不動産会社に就職をしたが、28 歳の時に独立をしたいと考え、会社と は何かと自問自答を繰り返し、「会社は社会の公器であり、倒産してはならない」という信 念のもと、30 歳の時に地元である茨城県水戸市に会社を設立しました。
当社は茨城県を地盤とする不動産会社でRCマンションや木造アパート等の自社企画投 資用不動産「レーガベーネ」シリーズの展開や、賃貸仲介・売買仲介、賃貸住宅等の管理事 業や賃貸事業、コインパーキング事業等を行っており、近年は不動産クラウドファンディン グ事業「KORYO Funding」を開始いたしました。また、子会社であるジャストサービ ス(株)は賃貸不動産の修繕や建設、家賃保証業務等を行っております。 2018 年9月に東京証券取引所JASDAQ(現・スタンダード)に上場以後、「増収」「増益」「増配」を継続しております。

目次

  1. これまでの事業変遷について
  2. 社長と会長の役割の違い
  3. 会長として意思決定の際に重要視していること
  4. 思い描いている未来構想
  5. ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

これまでの事業変遷について

——これまでの香陵住販の歴史や事業の編成についてお聞かせいただけますでしょうか。

香陵住販株式会社 代表取締役会長・薄井 宗明氏(以下、社名・氏名略) 創業前に勤務していた東京の大手不動産会社時代に知り合ったお客様から水戸のメイン通り沿いの土地をお借りして6坪のプレハブを建て、1981年に事業を始めました。当初は、プレハブの付属地を駐車場として貸し出し収益を上げながら、私自身も営業に飛び回っていました。私は創業前から、会社とはなにか、なんのために会社をつくるのか自問自答をし、その結果、「会社は社会の公器である、倒産してはならない」と思い、そのためには何が必要かと考え、ストックビジネスである管理事業を行っていくことを決めました。そして、創業から6年後に鉄筋コンクリート造のマンションを建設し、初めて物件をつくり管理戸数を増やすということができ、これが、現在に繋がっています。

——上場を目指すきっかけやその経緯について教えていただけますか?

薄井 30年後に倒産をしないで存続している企業は1%しかないという企業30年説があります。先ほどもお話しいたしましたが、「倒産しない会社をつくる」ことを当初から意識すると同時に、世間から信頼を得るということも意識しておりました。そのため、店頭公開をするということは創業時から目標としており、店内にも掲示をしておりました。

——上場後の事業展開についてお聞かせいただけますか?

薄井上場後も事業を拡大し続け、現在は約23,500戸の管理物件を持つまでになりました。上場を検討始めた際に、上場後も“増収”“増益”を続けることが求められました。“増収”は自信がありましたが、“増益”については、上場するために整えなければならない体制等があり、販管費が増加することが想定できたため、“増益”を成し遂げるためにはどうすべきかを本気で考えました。その結果、販管費が抑えられ利益率の高いコインパーキング事業や太陽光発電事業などに先行投資することを始めました。コインパーキング事業は現在も当社の安定収益の一翼を担っております。

香陵住販株式会社
(画像=香陵住販株式会社)

——これまでの経験を振り返って、何か学んだことや印象に残るエピソードがあれば教えてください。

薄井 約10年間の上場準備の過程で、先ほどのコインパーキング事業や太陽光発電事業もそうですが、本気で考え取り組めばアイデアは浮かぶものだと学びました。それまでの私は利益がでていればいいかなぐらいの真剣度でしたが、妥協できる状況ではないことを学びました。そして、“増収”“増益”“増配”が習慣になりました。

社長と会長の役割の違い

—— 現会長でいらっしゃる薄井氏と社長との役割分担について教えていただけますか?

薄井 2023年12月26日の株主総会直後に体制が決まったため、役割分担に関しては正直まだ具体的には決まっていません。

私だけが全体的な戦略を練るわけではないため、社長の金子にはパワー戦術を担当してもらうことを想像しています。金子は私よりも二回り若く、スタッフからすると兄貴分のような存在で話しやすいと思います。現場に近い立場で、これまでと大きく変わらずにいてくれることを期待しています。

会長として意思決定の際に重要視していること

——会長として経営は様々な意思決定の連続だと思いますが、意思決定の際に重要視しているポイントがあれば教えてください。

薄井 結論、大義が重要だと思います。どちらに大義があるかということが全てです。

最終決断として正しいことを正しく行えるよう常に心掛けています。もちろん間違いもありますが、それを修正していくことが大事だと思っています。

思い描いている未来構想

——香陵住販としての未来の構想についてお聞かせいただけますでしょうか?

薄井 1つは売上高で2025年には100億円超えにすること、もう1つは純資産。現在、純資産は約50億。毎期5億円を積み上げていけば、10年後には純資産が100億円になります。私たちは自己資本比率30%以上を維持すると掲げており、純資産が100億円であれば、総資産が300億円ということになり300億円の商いができると考えています。

——会社を大きくしていくためには、どのような戦略が大事だと考えていますか?

薄井 現在、私はすごく事業が順調に進んでいると感じており、また、これからも順調に進んでいく確信があります。なぜなら、自社企画投資用不動産「レーガベーネ」シリーズで木造のアパートを建築することが出来ており、建築用地の仕入も進んでいるからです。例えば、1棟10世帯のアパートを50棟建築し、投資家様に買っていただければ、10世帯×50棟で500戸の管理物件が増えることになります。つまり、アパートを建築するということが、当社のストックビジネスである管理事業に繋がっております。アパートを建築するという物作りは今後も注力していきます。物を作り、安定収益源を高めて会社を守り、不動産を売却することで会社を成長させます。

——地域展開については、どのようなエリアを考えていますか?

薄井 現在は茨城県を中心に展開していますが、すでに千葉県の柏市に1店舗出店しておりますが、その周辺エリアを考えています。

ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言

——読者の皆様に一言お願いできますでしょうか。

薄井 私たちが続けてきた事業を継続していくことが重要だと考えています。継続していくことで、市場の認知度も高まり、最終的には信頼に繋がると思っています。

上場当初に比べて大変力をつけてきたと感じており、新社長も私より若く猛烈に仕事をしています。株主の皆様の期待に応えられるよう、引き続き努力してまいります。

氏名
薄井宗明(うすい そうめい)
社名
香陵住販株式会社
役職
代表取締役会長

関連記事