この記事は2025年2月6日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Dilok/stock.adobe.com)

2025年2月6日(木)の13時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円は、本日6日(木)の東京市場で一時152円台を割り込んだ。 日銀の田村審議委員が2025年度後半には少なくとも政策金利を1%に引き上げたいとの考えを示したことを受けて151.80円付近まで下落。昨年12月11日以来の安値を付ける場面があった。

前日5日(水)に日足一目均衡表の雲下限や200日移動平均線を下抜けたことでテクニカル面からの下落圧力がかかりやすかったと考えられる。

現在の為替相場の戦略やスタンス

田村日銀審議委員の発言を受けて米ドル/円が下落したとはいえ、昨年9月の講演と同様の内容で新味に欠ける。25年度後半までにあと2回(合計50bp=0.50%)の利上げは市場もおおむね想定済みであり、円買い材料としての新鮮味も乏しい。

日銀の利上げ期待を背景とする円高局面はピークを過ぎたと見ており、ここからはドルの動きが米ドル/円相場のカギを握ることになるだろう。

明日7日(金)の1月米雇用統計を前に、本日6日(木)のNY市場で発表される米国の10~12月期単位労働コストや失業保険申請件数などの労働関連指標に注目される。これらの結果が米労働市場の軟化を示せば151円を割り込んで下落する可能性もある。

一方で、昨日5日(水)の1月ADP米雇用リポートに続いて雇用情勢の堅調ぶりが示されれば153円台を回復するきっかけとなってもおかしくない。

足元でボラティリティが上昇しているだけに、想定レンジは広めにとっておきたい。

▽米ドル/円 日足チャート

250206kandaS
(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。