この記事は2025年6月30日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=ภาคภูมิ ปัจจังคะตา/stock.adobe.com)

2025年6月30日(月)の8時時点に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、全ての通貨が上昇に終わり、ドル売りが再燃している。 上昇の上位を独占するのは欧州通貨で、今年の動きを象徴している。

米ドル/スイスフランが13年9か月ぶりの安値、ユーロ/米ドルや英ポンド/米ドルは3年9か月ぶりの高値とドル売りが進む。

先週はNATOが防衛費5%を決定し、歴史的な転換点をむかえている。原資となるのは国債の発行で、発行増からの需給悪化懸念に加え、経済をふかす効果も期待されている。国別ではなく欧州共同債の発行も検討され、まさにレジームチェンジの様相を呈する。

さらに、トランプ大統領が来年5月に退任するパウエルFRB議長の後任人事を静かに進め、ハト派の新議長が誕生することはほぼ確実。これを先取りする形で利下げを織り込み、ドル売りが進む。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は7月入り、米国では多くの経済指標が発表されるが、4日(金)は独立記念日で米国株と米国債の取引は休場。米国の6月の雇用統計も前日の3日(木)に発表される。

上述の背景もあり、欧州通貨は再度新高値を取る可能性が高い。欧州通貨の深押しは買い場だろう。

今週は米ドル/円で142.00~146.00円、ユーロ/米ドルで1.1600~1.1900ドル、ユーロ/円で168.00~171.00円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。