この記事は2025年7月2日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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2025年7月2日(水)の午後12時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。
現在の為替相場の傾向や相場観
次期FRB議長の人事や、7月の早期利下げ示唆を材料に米ドル売りが台頭している。FEDの独立性を脅かすトランプ米大統領の利下げ要求は健在で、市場は米ドルの基軸通貨ならびに「米国一強」を疑問視しているようだ。
上院を通過した税制・歳出法案も今後10年で3.3兆ドルの財政赤字拡大につながるとされており、「構造的」な米ドル安を見込む声も散見される。
一方ユーロについては、対米ドルで年初来上げ幅を14%まで拡大するなか、ECB副総裁が「1.20ドル超えなら問題」と発言したことなど受け、短期調整期待が高まっている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
変動相場制移行以来で最大の上半期下落を記録した米ドルには、さすがに反発期待も出てくるが、現状買い材料は乏しい。
また、円は足元は強含んではいるものの、参院選での政権交代リスクを抱えるなか日銀利上げや日米金利差以外に中長期的な買い材料は見当たらず、突っ込み買いは避けた方が無難だろう。
一方明確な上昇基調にあるユーロ/米ドルについては、明日3日(木)の米雇用統計を念頭に置きつつ、引き続き1.20ドルを利確目途に下落局面は押し目買いで参入していきたい。
▽ユーロ/米ドル 日足チャート

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※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。