snowman-321034_640


一大イベント・クリスマスで稼ぐ小売業

今年もクリスマス商戦が始まり、小売業を中心に特需を享受しようと激戦が展開されている。

日本にクリスマスという宗教的慣習をもたらしたのはフランシスコ・ザビエルである。山口県で信徒を集めミサを行ったのが始まりと言われている。その後江戸幕府によるキリスト教禁止令によって、歴史の舞台から姿を消すが明治時代に入り再び日の目を見ることになった。

日本国民が知るきっかけとなったのは、明治37年、銀座の高級食料品店「明治屋」が店頭にクリスマスツリーをディスプレイしたことにある。これが先駆けとなり、有名ホテルでのクリスマスの晩餐会、サンタクロースの登場とともに全国に浸透した。戦後は都心の有名デパートを中心としてクリスマス商戦が盛んに行われ、一般家庭でもクリスマスを祝う習慣が定着。今では年間行事の中でもなくてはならない風物詩のためクリスマスシーズンは関連銘柄に注目が集まる。


百貨店、レストラン、ホテル……稼ぎ時を迎える小売り銘柄

主役は小売り銘柄だ。百貨店関連では、全国トップの売り上げを誇る三越伊勢丹ホールディングス <3099>、大丸と松坂屋ホールディングスが経営統合したJ.フロント リテイリング <3086>、阪神・阪急百貨店が経営統合したエイチ・ツー・オー リテイリング <8242>、他にも高島屋 <8233>、新宿などの主要駅で百貨店を経営する小田急電鉄 <9007>や京王電鉄 <9008>などがある。

楽天リサーチによると「理想のクリスマスはレストランなどでの外食が15.5%、ホテル・旅館での宿泊が12.2%」とホームパーティに次いで外食産業、ホテル業界がランクインしている。となればワイズテーブルコーポレーション <2798>のような高級レストランを経営している銘柄などが注目されることは想像に難くない。またラグジュアリーなホテルを中心とした予約サイトを担う一休 <2450>も最高純益を連続更新しており魅力的だ。

他にも家電量販店、ゲームメーカー、旅行会社、ジュエリー、ケーキやフライドチキン、クリスマスプレゼントやケーキを運ぶ宅配会社など、クリスマス関連銘柄は枚挙に暇がない。


社会的背景が後押しするインターネット業界の動向とは

昨今のインターネット環境が整ってきた影響で、その利便性とクリスマスの混雑を避ける社会的な傾向を背景に、インターネットショップでプレゼントを探したり購入、するケースが増えている。先にあげた一休に加えて、インターネット通販サイト「楽天市場」の運営母体・楽天 <4755>、ヤフーオークションやヤフーショッピングのヤフー <4689>、価格比較サイト「価格.com」を提供しているカカクコム <2371>などが代表格だ。

12月に向けて株価をあげてきているこれらインターネットの関連銘柄も、今後は小売業とクリスマス商戦を競うことになりそうだ。

(ZUU online)

【関連記事】
1,000円程度からスタートできる資産運用、純金積み立て
NISA、2016年から投資枠拡大へ…こども版NISAにも注目!
中国富裕層が日本商品を『爆買い』 恩恵を受ける業界は?
年間52,596円の日経新聞が無料!?ネット証券は『情報の宝庫』
外貨両替手数料が1/100??海外旅行者必見の両替節約術とは