◉最後に~投資における情報収集を考える上で~


最後になりますが、私が考える情報収集のコツを伝えます。

新聞がなぜこんなに長く重宝されてきたのでしょうか。それはおそらく情報の平準化があったからなのです。日経新聞の見出しになりうるものは非常に重要なニュースであるというメッセージを受けていました。しかし、今、マーケットはそこまで単純に動いているわけではありません。私たちが取得すべき「必要な情報」とは、勝てる投資家になるための情報を取捨選択するということなのです。新聞やテレビは、あなたのためではなく、最大公約数のターゲットに向けて情報を編んでいきます。投資家に向けて書いているわけではありません。

まずは、ニュースを見まくり、書籍を片っ端から読みまくり、様々なデバイスを使って取捨選択を繰り返しましょう。そうすることで、ニュースの中の「作為」を読み取ることができるようになります。作為とは、自らが作り上げること。作為が混じったニュースを人は嫌います。マーケットもそれを嫌うのです。

また、投資やそれに伴う情報収集を好きになることも重要です。私が取材してきた勝てる投資家の全ての人々が、寝る間を惜しんで投資を楽しんでいたということがあります。人間、やはり好きなことをやった方がいいと思うのです。ある有名投資家はある時私にこう教えてくれました。

「好きなことをやると、日常の全てがヒントになります。寝ても覚めてもそのことのことを考えるようになります。そして、ふとした瞬間、それはサウナに入っていたり、好きなものを食べていたり、運動していたり、2時間かけてゆっくり夕食を食べているというリラックスした時間に大抵訪れたりするものですが、マーケットや取引に関して、大切なアイデアが降ってくる瞬間があります。それは一つの成長なんだと思います。好きなことをやっていると、日常の全てがヒントになるのです。だから、好きでもない人がマーケットで勝とうとするのはあまり合理的ではないと思います。成果主義的、生産の効率化を考えても、好きなことを一生懸命になってするというのは、理にかなっていると思うんですよね」

その他にも、私の知っている有名な投資家の人は、一週間風呂に入らないなんてことが普通だという人もいます。その人は商品先物市場、特に金相場の予想で著名なのですが、あまりにもマーケットが好きすぎて、株式市場のように休まずに動く商品相場を見続けてしまい、つい風呂に入るタイミングを忘れてしまうというのです。実際、その人の予想は当たります。

まぁ、上記は極端な例でした。
しかしマーケットや投資、それに伴う情報収集が好きになった時、あなたは勝てる投資家の道を歩んでいるといえるでしょう。

ZUUonline編集部