資金調達の難易度が下がる一方で注意点も

具体的に企業側、投資家側のメリットとデメリットを探ってみよう。企業側のメリットとしてはこれまで述べてきたように資金の集め易さだ。具体的な金額を述べると、まず企業側としては上限1億円までの資金をインターネットを通じて行うことが出来る ようになる。当然、決算書などの情報開示が必要だが、株式としての上場やベンチャーキャピタルからの資金調達とは比べ物にならないほど難易度は低い。間違いなく中小企業にとっては資金調達の選択肢が広がったと言える。さらに資金を提供した投資家は、その企業の熱心なサポーターとなる可能性を秘めている。優秀な口コミのセールスマンとなって企業の良さを広めてくれることだろう。ただし注意点としては、不特定多数の資金提供者を管理し、また企業としての重要な意思決定や決算情報などを報告する必要が出てくる部分だ。

対して投資家側からのメリットは企業を資金面においてサポートし、成長した際に配当やキャピタルゲインを得る可能性があることだ。ただし、成長企業への投資であるため、投資家が損失を被るリスクが高いこと、上場企業の株式と異なり得た株式を売買する機会が限られている点などがデメリットである。

日本でもはじまるクラウドファンディングは非常にポテンシャルの高い魅力的なものである。これまで手の届かなかった多くの人や企業がこの仕組みとルールをしっかりと理解し、有効に活用することで日本経済の活性化につながることを期待したい。

(ZUU online)

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