日本航空(JAL) <9201> とANA ホールディングス <9202> は1月30日、第3四半期決算短信を公表し、両社とも好調な結果である実態が明らかになった。
日本航空は3Q決算に併せて、今期通期業績予想を上方に修正した。今期の業績予想については、通期前年比で2.5%のプラス。経常利益はマイナス予想から一転し4%の増益、営業利益率は12.4%まで回復する見通しに変更した。期末配当金も97円に決定した。
JALの3Qの業績としては、売上高 1兆223億8900万円、営業利益1382億5200万円となった。経常利益1374億6300万円、四半期純利益1196億8400万円。1株当たり四半期純利益330.06円となった。
一方、ANAは、当期通期見通しの変更は行わず、2020年東京オリンピック開催を視野に入れ、10年後を見通した中期経営戦略ローリングプラン及び長期戦略構想を同時に発表。四半期純利益が523億円と前期比で57.2%の大幅像となった。年金制度移行による会計上の特殊要因が業績を押し上げた格好だ。
ANAの3Q決算としては、売上高 1兆2972億4100万円。営業利益892億9500万円、経常利益745億7000万円、 四半期純利益523億6100万円。1株当たり四半期純利益は15.00円となった。
今四半期、ANAは国際線事業規模拡大から旅客収入が19%増加した。4月より ANA Cargo が営業開始したこともあり、航空関連事業売上高は前年同期比19.9%増。旅行事業は国内部門はマイナス2%だったが、コスト削減効果で、営業利益は44億円の5.5%増に達した。
両社とも航空事業部門は順調で、国内需要の弱さを海外需要で補い、効率化と路線・事業拡大等を基に、通期業績維持・増収を目指す。
なお、スカイマーク < 9204 > は、民事再生法の適用を申請したのに伴い、第3四半期決算発表を2月5日に延期している。3月1日に東証上場廃止予定である。2014年3月期は通期事業収入859億7500万円に対し、純利益18億4500万円の赤字であった。負債は約710億8800万円。資金繰りの悪化から超大型旅客機「A380」の売買契約解除され、日本航空や全日本空輸との共同運航など支援を協議している。
(ZUU online)
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