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(写真=Thinkstock/Getty Images)

3月13日以来東洋ゴム工業 <5105> の株価の下落が加速している。3月12日の高値からすでの700円近く下落しており25%以上の下落を記録したこととなる。原因は東洋ゴム工業の子会社が製造・販売した免震ゴムが国交省大臣認定の性能評価基準に適合しない製品で、データの偽装があったことを国土交通省が発表したことに起因する。

さらに3月25日に追加で基準を満たしていない製品を出荷したことを公表すると、一旦落ち着いた株価にも再び下落圧力がかかっている。耐震や免震は日本人が最も敏感な分野だけに、このまますんなりとほとぼりが冷めそうにもない状況だ。


不良免震装置への波紋はさらに拡大

この免震ゴムの最大の問題は、既に販売、利用されている自治体、病院、マンションなどが55棟にも及んでおり、免震ゴムは実に2052基も販売されているという事実だ。実際の該当案件は高知県が9棟、神奈川県6棟、愛知県6棟、東京都5棟、宮城県5棟など全国規模に及ぶ。

用途としては自治体の庁舎12棟、病院6棟、マンション25棟、そのうちの10棟は15階建て以上の高層で、中には30階建ても含まれる。東日本大震災以降、耐震設計を重視してこの免震ゴムの利用に踏み切った自治体や病院、マンション事業者は完全に裏切られた形だ。


不適合の疑いが生じてから1年以上経過しての発表という不誠実

問題となっている免震ゴムは東洋ゴム化工品株式会社で2014年2月には、大臣認定の性能評価基準に適合しない疑いが認識されている。その後同社ではその製品の検証作業を開始したとされているが、結果として不適合である疑いが極めて高いと認識して国土交通省に一報を入れたのは実に1年も後の2015年2月9日になってからだ。しかもその間にも販売を中止しなかったことに利用者は怒りを隠せない。