減り続けるワンルームの供給数



一方で、ワンルームの供給状況はどうなのであろうか。需要が増えても供給過剰であれば投資エリアとして魅力がない。(株)不動産経済研究所によると、2013年の首都圏の投資用マンション供給戸数は5,703戸であり、ピークであった2007年の9,210戸の62%に留まっている。一見すると、非常に不思議な現象だ。

理由としては東京都23区内でワンルームの建築を規制するワンルーム条例の影響によるところが大きい。東京都内は以前から単身者が多く住んでいるため、放っておくと23区内はワンルームマンションだらけになる。そのため各区がそれぞれワンルームの建築を抑制する条例を設けることによって、ワンルーム建築がしにくくなっているのだ。

ワンルーム条例は1980年代から存在していたが、2008年頃から急速に厳しくなってきた。そのためその効果が出始めた2007年をピークに、ワンルームの供給量は減り続けているのだ。


東京都は投資に魅力的



需要が伸び、供給が減っているのであれば、投資家としてはますます投資しやすい環境と言える。無理に高い新築ワンルームマンションを購入する必要性は低く、安い中古マンションでも簡単に入居者を探すことが出来る。

今のところ、都内のワンルームマンションは立地さえ間違えなければ、中古のワンルームマンションでも十分に入居者を確保できる。賃料単価も新築と中古では極端な違いが現れないことから、安い中古マンションでも高利回りの収益が期待できる。

このような背景もあり、住宅系REIT(不動産投資信託)もポートフォリオ構成の中で、しきりと都内物件数の多さをアピールしている。都内に多くの物件を保有していることが住宅系REITの魅力の一つなのだ。

最近では老後に備えて投資用ワンルームを購入するサラリーマンも増えてきている。これから投資をしてみたいのであれば、まずは都内の物件から考えてみるのが良いだろう。(ZUU online 編集部)

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