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ETFは比較的新しい金融商品と思われているものの、日本では1995年に誕生しており、既に20年近くが経過しています。ETFの開発・設定当初は、主要な指数(インデックス)に連動するものが中心で、種類も非常に限られていました。

しかし、今では様々な種類のETFが設定・運用されており、投資初心者のみではなく、投資経験者にとっても有用な投資手段と位置づけることができるようになっています。

【参考】

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①ETFで投資できない資産はない?


現在、日本で設定・運用されているETFには、日本株式はもちろん先進国株式や新興国株式、海外債券、国内不動産投資信託(J-REIT)、海外不動産投資信託(オーストラリアREIT)、その他様々な対象に投資するものが存在し、ETFで投資できない資産はないといっても過言ではないくらい多様化しています。あえていうなら、国内債券を対象にしたETFが存在しない程度でしょうか。

また、主要な投資対象に投資するもの以外にも、様々なものがあります。たとえば、日経平均やTOPIXの2倍の動きをするものや、日経平均やTOPIXとは逆の動きをするもの、値下がりリスクを抑えたTOPIXリスクコントロール指数に連動するもの等があります。

これらは、リスクを取ってでも大きなリターンを期待する人や、株式相場が下落傾向の際に利益を獲得することを目指す人、またリスクを抑えた投資を望む人の利用が見込まれ、各人の投資方針に応じて選択することができるようになっています。
他にも、上級者向けのものや、比較的認知度の低いものも存在します。たとえば、アメリカの恐怖指数(VIX)といわれる投資家の将来の心理を表す指数(不安心理が大きい場合に値が上昇する)に連動するETFや、貴金属、原油、穀物の価格に連動するETFもあります。

以上のように、国内債券を他の形で保有することを前提とすれば、ポートフォリオをETFのみで構築するということも十分可能といえる程度にETFは多様化しています。日本ではまだあまり認知度の高くないETFですが、利用を検討するに値する商品に既に成長しているといえます。