ヤマダ電機 <9831> などの家電量販店の店頭でも大きく打ち出されてきた携帯電話。NTTドコモ <9437> とKDDI <9433> 、ソフトバンク <9984> の3大キャリアばかりが目立ってきたが、SIMロック解除の義務化などから注目されているのが「格安スマホ」だ。

従来からの携帯電話販売ではほとんど、キャリアと、端末のメーカーで特徴を出すしかなかったが、今では、イオン <8267> やDMM、ヨドバシカメラ <3048> 、楽天 <4755> グループの楽天モバイルも販売を開始しており、家電売場の最前線でも、各社がひしめいている状況だ。

そこに今回、NTTドコモとNTTコミュニケーションズの出資会社でポータルサイト「goo」を運営するNTTレゾナントが参入を表明した。大手キャリア以外が提供する携帯電話のサービスとして、あるいは従来よりも低価格の携帯電話通信サービスとして、注目されている動きだ。

NTTレゾナントがこのほど発売するのは「goo」ブランドを冠した格安スマホ「g01(グーマルイチ)」「g02」「g03」の3機種。端末にはいずれも、中国のシンセンに本拠地を持つ携帯電話メーカーであるZTE社製の端末を採用し、スマホ端末と通信用SIM、アプリ、アフターサービスをまとめて提供する。

各端末では特徴がそれぞれ異なっており、「g01」は、誰でも簡単に使えるように分かりやすいホーム画面「やさしいスマホ」を利用することも可能で、必要最低限の機能を簡単に使用することができるという。販売価格は1万円、通信費用は2年利用で月額2085円の水準になる見通しだ。

ほかにも、SDカードに対応し、カメラ性能やバッテリー容量を向上させた「g02」(販売価格2万円、2年利用で月額2570円相当)、高性能のプロセッサを採用し、カメラにソニーの1300万画素イメージセンサを搭載した「g03」(販売価格3万円、2年利用で月額3054円相当)が新機種となる。ラインアップをそろえて、SIMロック解除後のスタートを上手く切れるか注目が集まりそうだ。

同社はいずれの機種についても4月22日から予約の受付を開始する。

他方で、現在の状況はそれほどシンプルではない。格安スマホに参入する企業が次々と名乗りを上げてきた経緯があり、競争激化は必至だ。さらに、さまざまな端末による携帯通信サービスや契約プランが入り乱れており、購入端末や契約プランを選択する消費者も混乱してしまいそうだ。5月から実施されるSIMロック解除を受けて、さらに激しさを増す携帯電話販売競争で、幸先のいいスタートを切るのはどこかが一つの、焦点になりそうだ。(ZUU online 編集部)

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