(写真=HPより)
(この記事は株主手帳2015年3月号に掲載された内容を元に再構成しています)
株価の変動が注目される昨今だが、株価変動に左右されず、リスクの少ない中長期投資はやはり押さえておきたい。順調な業績を積み、今後も良い展望見込みの企業を2社、見てみよう。
ユーシン精機、順調な増収益基調で配当維持
ユーシン精機 <6482> の株価は3月まで2000円~2500円で一高一低を続けていたが、4月以降徐々に2500円台に乗りはじめた。業績は前期までで4期連続増収益と好調で、先の高値3090円を第1目標に仕込んでみたい。
同社は世界的な成型品取り出しロボットの専業メーカーだ。2015年3月期第2四半期(連結)は売上高82億円(前年同期比1.3%減)、経常利益12億円(同3.6%減)、純利益7億円(同2.9%増)と減収、経常減益なった。主力の取り出しロボットは前年同期比0.6%増と順調に伸びたものの、特注機が国内外で伸び悩んだことが響いた。
しかし、通期の2015年3月期は取り出しロボットが引き続き中国・アジア、トルコやヨーロッパなど世界各地で伸びる見通しのほか、特注機も国内だけでなく海外市場でも拡大する見込みから、売上高195億円(前期比8.9%増)、経常利益35億円(同13.1%増)、純利益21億円(同10.9%増)と5連続増収益が見込まれている。
「群を抜いた業界トップ企業」をスローガンに商品力の強化、新規事業への展開、生産性の向上、グローバル展開など積極的に推進していく方針。2016年度夏をメドに本社工場を移転するのもその一環で、効率化の向上から収益性が大きく向上する見通しだ。
人件費の削減や合理化などからロボットへの需要は増加の一途にあり、同社の事業環境は良好。経営戦略の進展とともに収益力は今後一段と上がってこよう。配当は年間30円を継続する意向だ。
日東精工、順調に業績拡大
日東精工 <5957> は工業用ねじの大手メーカーだが、自動組立機や計測制御機器、検査機器などに展開して順調に業績を拡大している。
株価は堅調な動きを見せているが、400円を上値の壁に伸びきれないのも事実で、PERは9.81倍(今期予想1株当たり純利益40円)、PBRも0.7倍(前期1株当たり純資産561円)といずれも低倍率に放置されている。1部平均PER16倍で目標値を探ると640円。控え目に500円は目標に攻めてみたい。
2014年12月期第3四半期(連結)は売上高196億円(9.6%増)、経常利益2億円(同17.2%増)、純利益13億円(同24.1%増)と従来予想を上回り、好調に収益を伸ばした。
ファスナー(ねじ)事業が海外事業強化や炭素繊維強化樹脂用セルフタッピンねじ「CFタイト」などの新製品効果で前年同期比2.1%増と売上増となったほか、産機事業が国内は低調だったが、新興国で主力製品のドライバ、ねじ締めロボットなどが伸長、北中米で自動組立ラインが伸びて、流量計が化学・薬品業界の設備需要低迷のあおりを受けて減収となり、消費税増税後の需要減から地盤調査機が落ち込んだ制御事業が同7.9%減と減少したのを補った。
こうした状況から、2014年12月期は売上高262億円(前期比9.9%増)、経常利益26億円(同7.1%増)、純利益15億円(同7.3%増)と3期連続増収益となった。来期はさらなる拡大が予想されている。年間配当は当初予想の8円から50銭増配し、8円50銭となった。(ZUU online)
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