今や外食チェーンのトレンドから定番へ?

今、居酒屋ではなく、ファミレスやファストフードで軽く一杯楽しむ、新しい形態の「ちょい呑み」が注目されている。お通しという名の席料がないぶん、従来の居酒屋よりも安価な値段で酒を楽しめる。それに居酒屋に比べて、気軽に一人で入りやすい点も人気の一因なのかもしれない。この流れは居酒屋とファミレスの垣根をとりはらって、多様な顧客ニーズに応える新たな方向性になろうとしている。

顧客ニーズの把握は、ターゲットとなる客層の「気分」を知り、どう引付けるかのカギとなる。そしてそのニーズは、従来の「気軽に入って、サッサと食べて帰る」から、「気軽に入って、ゆっくり楽しむ」に変化しているのである。これは、「食べる」だけからプラス「一息ついて一杯呑む」への変化でもある。そしてそれは客層の変化ではなく、同じ客層におけるニーズの変化であることにも注目すべきである。

このため各店舗も短時間の忙しい空間から、ゆっくり落ち着ける空間にシフトする必要がある。その空間には、必ずしもテキパキと効率よく動ける店員ばかりである必要はない。少々不器用で動きの遅い者や年配者でも、かえって人間味があって良い場合もある。既成概念にとらわれず、マイナス要素から何かしらのプラス要素を見出すことも、経営手腕のひとつだろう。

短絡的に人件費を削減するのではなく、お客にとって心地良い空間を作るために人を活かす、それを考えるべき時ではないか。そういった方向で戦略を立て、多様な人材を育成できる企業が生き残る時代に入っている。(ZUU online 編集部)

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