上場企業を中心に今期は好調な業績が見込まれる。利益は積み上がり、手元資金も潤沢に増加している。業績が好調な企業は手元資金を活用し、次の一手を打ち出している。
増加するM&A
近鉄エクスプレス <9375> は、北米を中心に展開しているシンガポールの物流会社APLロジスティクスの親会社である海運会社ネプチューン・オリエント・ラインズ
キヤノン <7751> も8,400億円にのぼる手元資金を活用し、スウェーデンの企業でネットワークカメラ世界最大手のアクシスコミュニケーションズ
生活・情報分野においてM&Aを計画しているのは大阪ガス <9532> だ。 2016年からの電力小売りの全面自由化を控え、中長期的に人口減少により需要減少が予想されるエネルギー市場を見越し、2015年度は2,020億円の投資予算を計画している。今後、新たな収益源になると予想される。
増加する設備投資
経営統合から2年半が経過し、業績も急回復している新日鉄住金 <5401> 。国内の製造設備強化のため年間3,500億円の投資を行なってきたが、アジアでの鉄鋼市場における地位を強化するため、2015年度から設備投資予算を1,000億円上積みすると発表。さらに従業員も年間700人の採用から、1,300人へと倍近く増加させる。
川崎汽船 <9107> は、自社の強みである大型船のばら積み船などに、これまでより8割増の3,300億円分の設備投資を積極的に行うことを発表。世界的な資源需要の増加により、今後ばら積み船の運賃が回復するとみて重点的に投資していくとしている。