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(写真=Thinkstock/Getty Images)

ネットワーク上に置かれたサーバからサービスを提供しているにもかかわらず、利用者はサーバのことをまったく意識する必要がないというコンピューティング形態。それが「クラウドコンピューティング」だ。数年前から株式市場で注目を集めている「クラウドコンピューティング」だが、つい先日東京ビッグサイトで「第6回クラウドコンピューティングEXPO【春】」が開催されるなど、まだまだ高成長が期待できる分野だ。


クラウド技術のキーワードは仮想化

ネットワーク上にサーバを置いたサービスとしては、ASPやホスティングなど、これまでにも様々な「共用サービス」が提供されてきた。クラウド技術はこうした共用サービスとはどう違っているのだろうか。

利用者からみると、「複数のコンピュータを1つのコンピュータ資源とみなす」ことができるため、「必要なときに必要なだけシステムを利用できる、きわめて自由度が高い」システムとなっている。

クラウド技術のキーワードは「仮想化」だ。サーバやストレージなどのハードウェア、データセンター、ミドルウェア、OS、業務アプリケーションソフトなどに仮想化技術を加え、複数のサーバ等をまとめて「仮想サーバ」を構成。利用者やアプリケーションに合わせた適切な能力のサーバを提供する。無論この仮想サーバに割り当てる能力は、柔軟に変更できる。


クラウドコンピューティングの種類

クラウド技術の概念を捉えるには、「分類」が役に立つ。たとえばサービス形態に分けるなら次の3種類。

1.ハードウェアまでが提供範囲  IaaS (Infrastructure as a Service)
2.OSないしはミドルウェアまでが提供範囲  PaaS (Platform as a Service)
3. 業務アプリケーションまでが提供範囲 SaaS (Software as a Service)

一方、利用形態をもとに分類するのなら、
1. 単独の利用者のみで利用 プライベートクラウド
2. 複数の利用者で共同利用 パブリッククラウド
3. 上記両者の利点を活かす形で両方とも利用 ハイブリッドクラウド
4. 特定のメンバーだけで共同利用 コミュニティクラウド

という具合で、いずれにせよクラウドをイメージする上で役に立つ。

クラウド技術のメリットは、なんと言ってもその規模で、利用者はまるで無尽蔵であるかのようにリソースを活用できるのだ。もちろん必要な処理量には大小様々な規模があるのだが、必要なときに必要なだけの利用が可能で、たとえ突発的な処理量の増大があっても対応が可能になっている。

一方、技術的な留意点もある。たとえばデータは利用者の手元を離れており、直接管理することはできない。そもそも必ずネットワークを介した利用が前提となっているのだから、機密性について特段の注意などが必要になる。こうした理由からクラウド技術の運用者は、信頼のおける事業者でなくてはならない。