過去にも同じ事態の企業が

経営者の独断により業績の浮き沈みが激しかった会社がある。半導体大手だったエルピーダメモリだ。今は、会社更生法を申請し、米マイクロン・テクノロジーの傘下に入っている。坂本社長のスピードある決断に基づく経営はエルピーダメモリを急成長させた一方、最終的には会社更生法の申請と事実上の倒産に陥っている。

経営者の独断による経営方針が適切かどうかを取締役会等で適時に判断できていればミスは減るだろう。ただし、100%なくなるかというとそうでもない。経営判断の際は、得られるリターンに目を向けるだけでなく、失敗したら最大限どこまで損失を被るおそれがあるかを考え、できるだけ事前の対策を練っておくべきだ。今回の例でいえば、エアバスの違約金を引当金等で積んだり、保険をかけておくといった対策になるだろう。


今後のスカイマークの行方は

スカイマークは投資ファンドからの出資を検討しているようだが、共同運行の行方がカギになるのは間違いない。単独での業績急回復は難しく、エアバス社への違約金問題もあり、残された時間はわずかだ。投資ファンドも共同運行を行い、うまく行きそうなら出資に応じる、というリスクを最小化した出資を行ってくることが予想される。

路線獲得競争の激化や海外LCCの相次ぐ参入など、環境変化はいまだ予断を許さない。

(提供:ZUU online 編集部)

【関連記事】
ブラック企業の求人受付拒否で本当に若者の雇用は変わるか?
かに道楽元副社長に聞く「人が辞めない」経営
倒産が増えるパチンコホール運営会社、生き残る術はあるのか?
年間52,596円の日経新聞が無料?ネット証券は『情報の宝庫』
10万円以下でも買える?2015年の目玉LINE株を上場前に買う2つの方法