株式会社アペックエンジニアリング-神野兼次氏-1

(この記事は2015年5月15日に「 Biglife21 」掲載されたものです。)


成功する経営の秘訣とは!?

戸田建設グループの設備会社、株式会社アペックエンジニアリング。M&Aによりグループ傘下に入ってほどなく陥った会社の危機を救ったのは、戸田建設では経営経験があまり無かった新社長、神野兼次氏だ。同氏が戸田建設時代に培った経営手腕とは?


29年間の経験を経て本社部長へ

同氏は芝浦工業大学を卒業後、準大手ゼネコンの戸田建設に入社。故郷である北海道でキャリアの大半を送る。入社後の29年間を係員として過ごすが、同氏が関わる現場はどこも雰囲気が良く、和気藹々としていたという。その後、千葉支店に転勤、課長となる。ここでも好成績を残した同氏は、定年まで残り2年で本社の建築設備部長に大抜擢、ゼネコンの設備部門は評価されにくい部署というイメージを払拭させる。この設備部長時代に関わったのが、同社の前身である設備会社「株式会社アペック」のM&Aだった。


同社の創業から事業譲受、設立まで

同社はもともと、「共栄冷機工業株式会社」として昭和36年(1961年)に創業、翌昭和37年(1962年)に設立された設備会社だ。往時は年間300億円以上の売上を誇る業界大手だったが、銀行の不渡りをきっかけに経営が傾き、平成15年(2003年)に会社更生法の適用を申請。これを買い取り「株式会社アペック」へと改めたのが塩見ホールディングスだ。しかし、塩見ホールディングスが事情により関連会社を手放す過程で、戸田建設に同社のM&Aが持ちかけられる。「設備会社のM&Aだから」と呼ばれたのが、設備部長だった同氏というわけだ。このM&Aによって現在の「株式会社アペックエンジニアリング」として再スタートを切った同社、これが平成20年(2008年)のことだ。