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2014年12月11日にNYSEに上場して急激に注目を浴びる存在となったのがレンディングクラブの存在だ。日本ではまだ殆ど知名度のない社名だが、初値は24.75ドルと公開価格の65%をつけるほどの人気となっている。


グーグルも出資しているレンディングクラブとは

レンディングクラブ(LendeingClub)は2008年に米国で設立されたソーシャルレンディング企業の大手企業である。このソーシャルレンディングとは、ネットを通じて資金の借り入れを行いたい個人や企業と、逆に資金を貸して利益を得たいと考える投資家とのマッチングをはかるための仕組みで広義の意味でのクラウドファンディングの1形態ということができる。

設立時には年間2,400万ドル程度だった売上は2014年62億ドル(7,800億円)にまで拡大し順調な伸びを続けているのだ。2013年にはグーグルもこの会社の株式の8%程度を取得したことから俄然注目されるビジネスモデルとなっている。


ソーシャルレンディングの目新しい特徴

これまでの金融の世界ではそれぞれの個人投資家が実行できるデットファイナンス(借入金融)は直接金融の形態をとる場合には対象となる企業の社債を購入するとか金融機関の預金を利用して融資を行う間接金融しか存在しておらず、特に個人投資家が小規模の企業や事業をはじめたい個人に対してこうした融資形態での直接金融を行う手段は存在しなかったが、それを実現したのがソーシャルレンディングと呼ばれる仕組みなのである。

つまり20世紀には、大手の金融機関などが独占してきた個人や小規模企業宛の資金貸し出しというビジネスに個人投資家が参入することができるという、金融イノベーションが起ころうとしているのだ。


個人対個人のシンプルなビジネスモデル

このレンディングクラブのビジネスモデルはP2Pレンディングと呼ばれるもので、個人対個人で、資金を貸したい人と借りたい人がウェブサイト上で出会い、直接取引ができるような場を提供するマーケットプレイスとなっている。

借り手も貸し手も従来の金融機関が獲得していた金利差の部分を双方ともに応分で取り戻すことができるのが大きなメリットといえる。