対象的なホワイト企業「未来工業」

電気設備資材等の製造販売を行い岐阜県大垣市に本社を置く未来工業をご存知の方も多いかもしれない。未来工業は「日本一社員が幸せな会社」として有名になっている。年間休暇140日、有給休暇は年間40日、タイムカードなし、仕事は午後4時45分までで残業は禁止、定年は70歳、社員1,136人はすべて正社員、創業以来ずっと黒字経営で、業界でも圧倒的なシェアを握る自社製品も多くある。日本一社員が幸せな会社と言われるのも納得だ。

一方で未来工業は徹底した経費削減でも有名で、オフィスの机の上の蛍光灯から紐が垂れ下がっており、空席の机の下は蛍光灯が消されている。廊下も天井の蛍光灯は消されたままだ。このようなコスト意識は従業員全体に浸透している。約300人が本社で勤務しているが、コピー機は1台しかない。ドアノブも回す時間の節約のため、押すだけで開け閉めできるよう工夫されており、経費削減が徹底されている。そうかと思えば、2015年11月に新たな工場を約70億円かけて建設を予定するなど、投資すべきところには投資をしている。

未来工業の経営は、不要な経費は削減し、従業員に還元し「やる気」を引き出すものが多い。社員の自律性も尊重し、「報連相(ほうれんそう)」をなくすなど、感心させられるばかりだ。

未来工業の手法をすぐに自社に取り入れるのは業種・業態が異なるため難しい会社も多いとは思うが、見習うべきところは見習い、会社の体質をできる限りブラックからせめて灰色ぐらいには変革していかないと従業員も集まらず、顧客からも見放される難しい時代になってきている。

(ZUU online 編集部)

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