ビール市場は若者のお酒離れや景気なども影響し、ここ数年縮小傾向が続いているが、その中でキラリと光った目立った動きを見せているのが、クラフトビールだ。その人気を受けて、昨年ごろから大手のビール会社も生産に乗り出すなど、大きな流れになりつつある。1本500円以上のビールが売れる背景には何があるのだろうか?


注目を集めるクラフトビールとは?

もともとは、クラフトビールとは小規模なビール醸造所ブルワリーで作られるビールのこと。職人による手づくりの商品であることから「手工芸=クラフト」ビールと呼ばれている。

世界的にクラフトビールの人気は高まっており、特に先進国のアメリカでは現在3,000を越えるブルワリーが存在し、消費量も右肩上がりで推移しているという。

日本のクラフトビールは、地方の醸造所で作られるいわゆる“地ビール"がベース。地ビールは、地方の特産品の一つというイメージもあったが、醸造技術の向上により高品質なビールの生産が可能になったことでブランド名の認知度も上がり、新たに国産のクラフトビールとして注目されている。