全国から多彩な商品が登場

国産のクラフトビールメーカーでは、岩手県西和賀町の銀河高原ビール、埼玉県川越市に拠点を置くコエドブルワリー、長野県軽井沢に本社を置くヤッホーブルーイングなどが有名だ。

「銀河高原ビール」はドイツの伝統的なビールにこだわり、飲みやすい味わい。
ヤッホーブルーイングは、「よなよなエール」「水曜日のネコ」「インドの青鬼」などオリジナリティあるネーミングが有名で、商品の品揃えも豊富だ。主力の「よなよなエール」は柑橘系フレーバーとホップの苦みが感じられるエールビール。「水曜日のネコ」はベルギーの「ホワイトエール」スタイルで、オレンジピールを加えた爽やかな香りが特徴だ。

コエドブルワリーの「COEDO」ビールは、ピルスナービールの「瑠璃」、濃厚な「伽羅」など日本の色彩をテーマとした商品名とパッケージで、海外からの評価も高い。

さらに大手のビールメーカーもこのブームに乗り、新商品開発や新事業をスタートさせるなど各社知恵を絞った展開を行っている。


今後はどうなる?

話題の続くクラフトビールだが、国内ビール市場ではまだ全体の1%程度のシェアだ。アメリカでは7%を占める規模まで広がっており、日本でも「将来的にはシェア4~5%を目指したい」(大手ビールメーカー)との意気込みもある。ただ、現在は国内・輸入合わせてビールの棚は百花繚乱の状況で、流通関係者からは、「とにかく品揃えを増やせとの要望が強い」という声も聞こえる。ただ、一気にアイテムが拡大しているため、品揃えが玉石混交となってしまう恐れや、一つひとつの特徴が埋没してしまう懸念もある。

長らく厳しい状況の続くビール市場において久々の明るい話題であり、一時のブームに終わらせないためにも、メーカー、消費者ともに長い目で楽しみ、育てていく必要があるだろう。(ZUU online 編集部)

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