WiFiルーターなど無線通信でネットに接続するモバイルインターネット。第4世代となる通信規格・LTEでは、大きく見積もって100Mbpsの通信速度を出せることから、スマホやタブレットなどのスマートデバイスでも、無線によるネット接続でありながら、動画などのリッチコンテンツも楽しめるインフラは整ってきている。

顧客満足(CS)についての調査事業を行うJDパワーの調査によれば、他方で、モバイルインターネットの通信速度の制限が不満のタネの一つになっているという。

その背景にあるのは、現在広く実施されているモバイルインターネットの契約プランの形式だ。近年のモバイルインターネットでは、通信規格の発展などで速度も、インターネット黎明期から大幅に向上しているものの、予め設定された通信量を超えると、通信速度が著しく遅くなる契約を採用している企業がある。そのため、より多くの時間をモバイルインターネットに費やし、より多くのコンテンツを楽しめば、より速度が遅くなりかねない部分があった。

例えば、NTTドコモ <9437> のデータ通信プラン「クロッシィ」シリーズの場合には、1カ月の中で通信量が7GBを超えると、通信速度が128kbpsに制限される仕様となっており、リッチコンテンツをいくらでも、好きなだけ、追加料金なしで楽しめるわけではない。

なお、通信量2GBごとに速度を通常のものに戻す申し込みは可能で、その場合には2500円の追加料金がかかる。

さらに、JDパワーの調査によれば、この速度制限を経験したかどうかが、モバイルインターネットの「通信品質・エリア」の顧客満足度に大きく影響しており、顧客にとって快適な利用の障害となっている様子だ。同社は、「速度制限を経験すると満足度が低くなるだけでなく、モバイルデータ通信サービスそのものの利用意向も低くなり、速度制限を経験した人はこの3年間で増加している」との分析を示している。

その上で「今後モバイルデータ通信サービスを利用拡大させるためには、速度制限の撤廃などメイン回線としての利用に耐えうるサービス提供をしていくことが事業者に求められるだろう」との認識を同社はコメントした。

ちなみに、同社の調査によれば、顧客満足度で第1位を獲得したのは、「UQ WiMAX」で、3年連続とのこと。NTTドコモが第2位に、KDDI <9433> の携帯通信ブランド・auが第3位に続く格好だ。(ZUU online 編集部)

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