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(この記事は5月28日に「 アナザーライフ 」に掲載されたものです。)

【共同創業の選択特集】第ニ弾は、強い想いを持つ人を包括的に支援する、株式会社ボーンレックスの谷川さんです。小さな頃から勉強は得意で、公認会計士試験に合格し監査法人で働く。そんな順風満帆そうに見える生活から、起業に踏み出すまでにはどんな背景があったのか。お話を伺いました。


カッコいい女性に影響されていた子ども時代

私は親の地元である福岡県で四人姉妹の次女として生まれ、東京で育ちました。小さい頃から友達と外に遊びに行くより家で遊ぶこと、表舞台に立つより裏方でいることを好む内向的な性格でした。また、保守的な性格から、周りから反対されるようなことは決してしないようにしていましたね。一方、正義感が強く、人を傷つけるようなことはそれが誰であろうと許せないという一面もありました。

小学校1年生の時、父の仕事の都合でアメリカに渡り、私はバイオリンを始めました。女性バイオリニストを見て、単純に「カッコいい」と感じたんです。そして、将来バイオリンの先生になることを目指して本格的に練習するようになり、日本に帰国した後は、高校に音楽科のある中高一貫校に進もうと考えていました。

しかし、受験の結果は不合格。 正直、試験の前は軽い気持ちでいましたが、不合格と分かると、なぜか「私はバイオリンの道には進めないんだ」と重たく受け止めてしまい、夢を諦めてしまったんです。

そして、地元の中学校に進んでからは、テレビで見た女子バレー選手に憧れてバレーボール部に入り、同時に将来はスーツを着てハイヒールをカツカツ鳴らして歩くような「カッコいい女性」になりたいと思うようになりましたね。バイオリンも続けていたのですが、弓を折ってしまったことを機に、完全に止めることにしました。

高校は、猛勉強の末、姉から勧められた早稲田実業学校に進学しました。最初は、「男子校から共学になったばかりだから、男いっぱいいるよ」と冗談めかして紹介されたのですが(笑)、実際に学校を見に行くと雰囲気に惹かれ、「ここで高校生活を送りたい」と思うようになったんです。

高校生活は、同級生と結成した女子バンドでベースを弾いたり、地元の小学校でバレーボールのコーチをしたりと、青春を謳歌していました。そして、大学は、社会に出たら何かしら役に立ちそうな商学部に進学することにしました。