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(写真=PIXTA)


先週の中国株式市場

■香港株 大幅下落 民主派のデモやIPOラッシュが相場の重石に

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■先週の概況

先週の中国株式市場は下落しました。ハンセン指数は週間で1.9%下落し、2万6,760ポイントで終了しています。また、上海総合指数は週間で13.3%下落し、4,478ポイントと一週間で約690ポイント下げました。

先週のハンセン指数はギリシャの支援問題を巡る不透明感を背景に、14日から17日までの民主派のデモが嫌気されたほか、中国25社のIPOラッシュでの需給悪化もあり、売りが優勢となりました。ただ、米FOMCでややハト派的な内容と受け止められたことが支援材料になり、金曜日に小幅ながら反発しました。

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中国株式市場バリュエーション

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業種別リターン

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香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

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■上昇

原油安が燃料コストの低下につながるとの期待から、国泰航空(キャセイ・パシフィック・エアウェイ、0293)は大きく買われ、週間で4.3%上昇しました。また、値ごろ感でカジノ大手の金沙中国(サンズ・チャイナ、1928)や銀河娯楽(ギャラクシー・エンターテインメント、0027)などが揃って週間で2%超上昇しました。

さらに、18日に取引を再開した華潤置地(チャイナ・リソーシズランド、1109)が大幅高となりました。ビール事業を除く同社事業を親会社が買い取る計画で、買収価格などの条件が引き上げられたことが好感されたようです。

■下落

銀行や保険など金融株が総じて軟調に推移しました。

中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、2628)や中国平安保険(ピンアン・インシュアランス、2318)はそれぞれ週間で8%、6%超下げたほか、「混合所有制(民間資本参入)」への期待で買われた交通銀行(バンク・オブ・コミュニケーション、3328)は利益確定売りが出て、週間で6%余り下落しました。

また、中国婦人靴販売大手の百麗国際控股(ベル・インターナショナル・ホールディングス、1880)も週間で10%下落しました。さらに、企業内部の腐敗の案件が報じられた中国海洋石油(CNOOC、0883)は軟調に推移し、週間で6%値下がりしました。


先週発表された主な経済指標

特に重要な指標発表はありません。


今後発表される主な経済指標

■6月23日 HSBC中国製造業PMI 6月 市場予想 49.5 前月 49.2

6月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が日本時間23日に発表される予定です。6月のHSBC中国製造業PMIは49.5が予想されています。

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マーケットビュー

■先週の上海市場は急落 今週は上海総合指数、ハンセン指数ともに反発か

中国市場では上海総合指数が1週間で13.3%安と急落し、2008年6月以来最大の下げ幅を記録しました。

相場の過熱感が強まる中、信用取引の規制改革案が発表されたことや、25社のIPO開始による最大7兆元(約140兆円)規模の資金凍結を控え需給悪化が懸念され大きく下げて始まった上海総合指数は、週後半はIPO資金の凍結開始で買いが細ったことや、上海の銀行当局が投資信託のなかにサブ・ファンドといわれる複数の投資信託が設定されている「アンブレラ型投資信託」の徹底調査に乗り出したといったことも売り材料となり下げが加速しました。

16日に節目の5000ポイントを割り込んだ上海総合指数は、19日に連休を前に売りが売りを呼ぶ展開となり、1日で6.4%安となって約1カ月ぶりに4500ポイントを割り込みました。

端午節のため本日(22日)の中国株式市場は休場ですが、今週は今週の火曜日から先週のIPO申請資金が徐々に解除されることから自律反発も期待できそうです。

香港市場ではハンセン指数が1週間で1.9%安と反落しました。ギリシャの支援問題を巡る警戒感に加え、本土株安の流れも嫌気され、週明けから節目の2万7,000ポイントを割り込んでスタートし、その後も軟調な推移が続きました。

ただし、米FOMCで先行きの政策金利予想が若干下方修正され、利上げペースが緩やかなものになるとの見方が支援材料となり、本土市場が急落する中でも小幅に反発して取引を終えました。

今週のハンセン指数は反発する可能性がありそうです。米FOMCがややハト派的な内容と受け止められたことが引き続き好感されるほか、前週のIPO申請資金が徐々に解放されるなか中国本土で自律反発が見込まれることも支援材料となりそうです。

22日に緊急のユーロ圏首脳会議が、25日-26日にEU首脳会議が予定されていることもあってギリシャ金融支援を巡る協議の行方に注目が集まりますが、協議の進展でギリシャのデフォルトが避けられれば一段のセンチメント改善も期待できそうです。

林宇川(TonyLin)
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

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