新しい企業の在り方を模索するからこそ、経営ではなく現場にいたい

7月には創業15年目を迎える同社。同氏は、以前から経営は後継者に任せて、現場に戻りたいと考えている。会社の規模は大きくしたいが、空虚なものにはしたくないからだ。経営は信頼できる5~6人に任せ、自分は新規事業や既存部署のテコ入れ・修正に回りたいと、ここ5年ほど考えている。

「常に私自身が現場にいて、お客様の声を残さずキャッチしたいんです。どんなに会社の規模が大きくなろうとも、一人一人のお客様のニーズに真摯に答える会社でありたいですから。だから、本音としては経営は任せたいんです」

我が道を進みながら顧客に喜ばれるサービスを提供していくには、それだけの高いスキルが要求される。地道な取り組みだからこそ、社会からの認知も時間がかかる。理念を共有する社員を一人でも増やし、広めようとしてはいるが、時間がかかることはわかっている。

それでも、同氏はこのビジネスから離れるつもりはない。「仕事とは自己実現」といわれるが、利益の追求以外に自己を見出した人生は充実している。

◉社員の声

取材には、同社の未来を担う若手女性社員3名が同席。同社について、また同氏について、彼女たちの言葉も紹介しよう。

・佐藤智実さん(代表取締役補佐/入社5年)

「弊社は、利益追求ではなく、お客様に満足していただくことを目的としています。それができないならやらないという理念が社内に浸透し、その理念に共感する新たなスタッフが増えていくといういい流れができていると感じます。私自身も、社長がいつも言っていることに共感しています」(佐藤さん)

・蓮実由衣さん(管理部門 広報課/入社3年)

「社長には理念を曲げないという太い軸があり、お客様が喜ぶことをする意識を常に持っています。私も、社長に出会い弊社で働くようになって『何か行動を起こすときは、利益ではなくお客様が求めていることをやらなければ』という意識を持つようになりました」(蓮実さん)

・ 高 柳恵子さん(経営企画室/入社1カ月)

「自分が良いと思ったものをお客様に届ける仕事がしたかったので、理念に共感し入社しました。昨年までカナダのバンクーバーに留学していたのですが、日本はリサイクル、その中でも特にリユースに関してとても遅れていると実感しました。日本にはリユースがまだまだ浸透していませんし、意識自体が薄いと思います。弊社でそういった部分の改善に取り組みたいです」( 高 柳さん)

(提供: Biglife21

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