元々はプログラマーだったんですね。

コンピュータが好きで、趣味としてプログラミングをやっていました。確か小学生3,4年生のころ、ディズニーの「トロン」というコンピュータグラフィックを活用した映画がありまして、これを見てコンピュータというのはすごそうだなと子どもながらに思いました。当時は名古屋市に住んでいたのですが、近くにコンピュータを貸し出してくれて好きなようにプログラミングができるという場所がありました。そこに通いつめてベーマガ(BASICマガジン)などのプログラムを打ち込んでゲームをしていました(注:当時はCD-ROMは存在せず記憶媒体はフロッピーディスクが主流であったが高価だったため、ゲームなどのプログラムが印刷された雑誌を見ながらパソコンに一字一句打ち込んでいた)。自分でもゲームやクイズのプログラムを書いていて、素地はそれなりにあったのですが、大学ではそちらの道には進みませんでした。大学入学後、もう一度やってみてもおもしろそうだなと思い、プログラミングを再開しました。

当時は今と違ってGUI(Graphical Use Interface、グラフィカル・ユーザー・インターフェイス:コンピュータグラフィックスとマウスなどを用いて直感的な操作を可能にする操作方法のこと)もなく、子どもだったからということもありゲームをつくるのは難しかったのですが、大学入学後は昔と比べてかなり簡単になりましたね。

実は司法試験の勉強をするにあたってお金が必要だったのですが、プログラミングのアルバイトや派遣登録をして稼ぐことができました。当時は給料も高かったですし。アルバイトや派遣よりも直接企業から受託した方がよりお金が入ってくるので、大学卒業して1年後くらいに法人化しました。当時はITで人材教育の仕組みを作るという仕事をしていて、eラーニングで必要な機能についての知識が蓄積していたので、自分でLMS(Learning Management System ラーニング・マネジメント・システム:インターネットでeラーニングを配信するプラットフォーム)を開発しました。今でいうEdTechのはしりでしたね。開発はほぼ完了してこれからどうやって売ってくか考える段階で、当時標準化が進んでいた規格がありました。開発したLMSはその規格のものよりも優れた機能ではありましたが、このままで売れるのかどうか悩んだ挙句、事業の勉強をするためにネットエイジグループにジョインしたという訳です。