加えて、村上CMOは、インターネットやヤフーの使い方の変化を指摘。「今、ヤフージャパンを知らない人が増えてきている。これは主に10代。もともとパソコンを使っておらず、『ヤフージャパンを知っていますか』と尋ねると、『学校で勉強しました』と言う答えが返ってくる。ただ、学校でやってることは『ダサい』と受け止められる」と同CMOは語る。

代わりに、ネットの活用法としても、LINEを使ったり、ゲームを探したりしており、iPhone アプリのプラットフォームであるアップストアや、携帯OSのアンドロイドのアプリを配信するグーグルプレイでアプリを探して、使っているのが現状。「そこで戦わなければならない」と村上CMOは話した。

ネットとの「つながり方」の変化がヤフーにも、圧倒的な地位を築いてきたパソコン向けのウェブサイトから、スマホ向けのウェブサイトへの移行を強いているといえそうだ。


広告売上35.5%もスマホから

ヤフーのスマホネットへの移住は、同社の主要事業である広告事業でも顕著だ。同社によれば、検索連動型広告においても、検索サービスの利用が拡大したことで、スマートフォン経由の売上が大きく伸び、全体の売上の底上げにも貢献したとのことだ。

現在では、ヤフーの広告の売り上げの実に35.5%がスマホによるものであり、業績面でもスマホへの転換が進んでいる様子だ。村上CMOも「スマホの広告売上は年々のびており、もうすぐ逆転するのではないか」と話した。

同社は2015年3月期の決算で2014年度第4四半期でパソコンとスマートフォンの利用状況を比べて、デイリーユニークブラウザ数の57%、ページビュー数の47%がスマートフォン経由となっていると紹介している。2014年には、従来はパソコンからヤフーへのアクセス数を、スマホからのアクセス数を上回り、ヤフーの利用のされかたもスマホに移行しつつある様子だ。

併せて、ヤフーはスマートフォンおよびタブレット端末を含めたスマートデバイスによる利用が急激に拡大していることを指摘。パソコンの利用機会が徐々に減少していることを踏まえて、「スマホファースト」のスローガンを掲げ、スマートデバイスにおけるインターネットの利用時間と利用シーンの拡大を推進しているとのことだ。(ZUU online 編集部)

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