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さまざまなネット証券の実力と魅力を探るシリーズ。今回は マネックス証券 を取り上げます。

マネックス証券 は、1999年にネット証券として誕生した マネックス証券 と、日興ビーンズ証券が2004年に共同持ち株会社をつくり、2つの証券会社を合併し、2010年にはオリックス証券と合併しています。そもそもは、外資系投資銀行で活躍していた松本大氏がソニーと組んでスタートさせたネット証券でした。

企業規模は大きくなっていますが、その核となる理念は創業時から一貫しています。「MONEYのYの一歩先を行くMONEX」が社名でもあり理念です。金融の最先端、相場やお金の流れを熟知している創業者のいる証券会社と言えます。


投資をはじめたあとが大切

投資ははじめてみると、なにかと手間のかかるものです。とくに初心者にとってはさまざまな情報に振り回されて、うっかり発注を間違えてしまったり、タイミングを逃したりすることもあります。つまり、初心者ほど投資をはじめた後こそ、どのネット証券と付き合っているかで、差がつきやすいと言えます。 マネックス証券 はこのようなリスクをできるだけ投資家に負担させないようにしようと考えているネット証券です。

マネックス証券 では業界最安値の手数料を前面に出しています。約定金額10万円以下108円。ただし1日定額手数料コースは、300万円ごとに2,700円で1日何回取引してもこれだけでいいのですが、この点は他社に比べて特に安価とは言えません。

つまり、1日に頻繁に取引をするデイトレーダー的な投資家よりも、比較的少額でコツコツと投資をする人たちを中心と考えているのです。リスクの少ない投資をする人たちのために安心して取引できるネット証券にしょうという気持ちが現れています。


無料セミナーや充実のフォロー

一度マネックス証券のファンになると、なかなか他社に流れていかないと言われていますが、その理由として、無料セミナーを含めたフォローを充実させていることが上げられます。

営業日は毎日、メールマガジンが送られてきますが、そこには市場の概況のほか創業直後から続く「松本大のつぶやき」など人気コラムがあり、相場だけではなく、幅広く金融や経済、社会を話題にしつつ、お金の流れについてのリテラシーが身につくようになっています。

一時はマネックス・ユニバーシティを中心とした投資教育にも力を入れていましたが、その精神はいまも生きており、口座開設者が無料で試聴できるオンラインセミナーを随時開催しています。たとえば、米国の量的緩和縮小(テーパリング)による動揺であるとか、ウクライナ情勢による動揺など、市場は日々、新たなテーマで大きく動きます。株価と為替の連動性もありますので、幅広い観点からの情報収集が不可欠です。こうしたときにネットで手軽に参加でき、同社のアナリストなどによる解説を得られることは、投資の勉強にもなり、投資方針を決めるための手掛かりにもなります。


投資家を育てる気持ちが生んだサービス

このように、そもそも日本は直接投資の文化が広まっていなかったこともあり、設立時からマネックス証券では顧客獲得と投資家育成は同じ意味を持っていました。その成果もあり、現在では多くの人が株式投資やFXを日常的に語るようになってきています。

しかし マネックス証券 は手を緩めません。当初から国際性を盛り込んでいたわけですが、現在では米国株、中国株、新興国ファンド、海外ETF、くりっく株365を扱い、FX、外貨建てMMF、外国債券まで扱っています。

内外の債券投資について力を入れているのはネット証券でも珍しいと思いますが、そもそも松本氏は債券の専門家でもあったわけで、投資の中核として債券と金利について理解しておくことが重要なことを知っているからだと思われます。


投資家の成長に合わせて活用できる

マネックス証券 には、1000円から投資できる投資信託もあれば、日本初のロボットが運用する投資信託「カブロボファンド」まで用意されており、今後も投資家のニーズ、成長に合わせたサービスや最先端の金融商品を生み出す可能性が期待できます。

また初心者にはパソコンのサポートまで対応するコールセンターを持ち、バックアップ体制が整っています。取引の頻度が高まっていけば、「マネックストレーダー」を使いこなしてプロフェッショナルにも引けを取らない取引もできます。この取引ツールは自由度が高いので投資家の好みのレイアウトにしていくこともでき、もちろん無料です。このほかにも無料ツールを揃えており、PCだけではなくモバイル環境でも快適な取引ができます。


初心者からベテランまでカバー

初心者として口座開設をした人が、小額で少頻度の取引から、次第に大きな額、多頻度の取引をし、さらに海外にも目を向けていくことがあります。このような投資家の成長に合わせてしっかり対応できるようなサービスを作り上げています。

この姿勢は「オリエンテーションコミティー」など、投資家と直接対話をする場面を増やしている点にも表れています。店舗を持たないネット証券ですが、お互いに顔が見えるようにしようと努力しているのです。

さらに、マネックスポイントも魅力です。「一日定額手数料」の片道手数料が実質無料になるなど取引回数が多い投資家に対してはポイントによって還元しています。このため取引量が増えたからといって手数料だけで他社へいく理由がなかなか見つからないのが現状です。ちなみに、貯まったポイントはSuicaポイントやセゾン永久不滅ポイント、JALとANAのマイルなどにも交換可能です。

このようにマネックス証券は、初心者からベテランまでをカバーするネット証券です。

>> マネックス証券の口座開設はこちらから

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BY T.M。金融ライター歴および投資歴20年超、経済、経営分野での執筆も多数。

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