【アジア人富裕層の株式への考え方】

やはり分かりやすいのは株式投資でしょうか。日本のように高い頻度で顧客に売り買いを提案するブローカーもいるのでしょうが、基本的にはバイアンドホールド(買い持ち)で3~5年もしくはそれ以上かけて30ー50%、うまく行けば倍になるというようなグロースストーリー(成長ストーリー)は受け易いと思います。
その観点でいくと米国株式やアジア株式などは文句なく、すんなりとポートフォリオに組み込まれやすいです。

一方で、日本株はどうでしょう?ブルーチップと呼ばれる株がことごとく安定的なパフォーマンスを出せず、儲ける方法といえば強烈に下がった後のリバウンドをタイミング良く取りに行くほかなさそうなマーケットであり、ポートフォリオの中に持っておくべきアイテム(投資対象)として極めて魅力に欠けます。丹念にリサーチをして中小型株を小額づつ持っておくのは許してくれるかもしれませんが、でもそんなことを今更やるのは日本人ブローカーくらいなものでしょう。私も過去、日本でブローカー業務を経験したわけですが、海外から日本の金融業界の現状を見ると、どうしてもそのように見えてしまいます。


【アジア人富裕層の債券への考え方】

以前よりはアジア人富裕層にも債券投資の有用性は広まってきているように思えます。また、そのニーズの高まり(アジア通貨、発行体への域外からの関心ならびに域内での富の蓄積からくる関心、そして言わずもがなの低金利環境)から債券の発行金額は強烈に増えております。先日も日本生命が30年もの(10年後コールあり)の米ドル建て債を5%の金利で発行していました。私からすると高々5%の金利でそんなに長い期間お金を貸してしまうというのは非常に危険なものように思えますが、発行金額の10倍以上のディマンドが入っていました。今発行されてる期間が長めの債券は、数年後長期金利が1%、2%と上がって行くにつれ、理論上10ポイント20ポイントといったような単位でプライス(債券価格)が下がっていく可能性が非常に高いように思われ私個人としてはあまり強気ではありません(※あくまでも個人的な見解です)。

こういったものと同じくらいもしくはそれ以上に大事な運用資産が不動産であり、日本と違い一件の不動産ですら流動性が担保されているため、他のアセットクラス(資産クラス)と真剣に比較検討されるべきものであることはこれまでに何度も述べた通りです。

かくいう私も、最近気に入ったコンドミニアムがありビッド(オークションの買い価格のようなもの)を入れて見ましたが、それよりも高いところで既にビッドが入っており、それすらも売り手側は受け入れずに結局この金額であれば売ってあげるよといったようなやりとりが、たった5時間ほどの間にブローカーを通じて伝わってきました。
何と効率的なマーケットだと感心する一方、気に入ったらすぐに買いにいかないとという思いを強くさせる出来事でした。まあ辛抱強く探すつもりですが。

By N.S

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