Global Markets Continue Last Week's Steep Decline
(写真=Getty Images)

8月24日の日経平均株価は18,540円と895円の暴落となった。先々週の8月11日、日経平均株価は20,946円と年初来高値水準だったが、そこからわずか10日足らずで11.5%の急落となった。日本株に大きな影響を及ぼすNYダウは先週末3日で1000ドル程度下落、特に金曜日は、安値引けとなった。


世界同時株安と日本株の異常な下落の"原因"

下落の引き金となったのは、NY市場での先安観に加え、日本市場10時半から開かれる上海株式市場だ。24日は8.49%の暴落、ストップ安銘柄も続出した。

上海株式市場は高値を記録した6月の5178ポイントから、7月には3300ポイント台の暴落。中国政府が介入を行い4000ポイントへ上昇したものの再度下落した。特に日本市場に影響を及ぼし始めたのが、7月末の4100ポイントから3400ポイントに下落したあたりからだった。8月24日には遂に3200ポイントを割れた。元の突然の切り下げも波乱要因となった。

さらに24日の地合いを更に悪くしたのが、グローベクス(時間外で行われるNY先物市場)でのNYダウの16000ポイント水準までの下落だった。同時に120円台への急速な円高だ。


24日の売られ方の異常値

こうした地合いの中、24日は東証1部出来高39億株、売買代金4兆1千億円、日経平均先物は出来高29万枚、TOPIX先物も15万枚と通常の2倍程度の異常な出来高となった。テクニカル指標で見ても、日経平均株価はマイナス9.1%の下方乖離、ボリンジャーバンドも異常-下方乖離の状況となっている。

先物市場の異常な出来高に加え、オプション市場、特にプット市場は18000円プットの建玉が約3万枚と異常な出来高となっており、特に各18000円から18500円までの5本のプットだけで6万枚の建て玉と異常とも言える加熱状態となっている。

様々な指標から見ても「セリング・クライマックス」と言える状況だが、まだ底入れ感がない。NY市場が鍵を握っているからだ。売り方の回転が効いており、きっかけが無ければ、更なる暴落もあり得るだろう。

NY市場が始まる前の時間外取引では、NYダウ先物安に反応、17100円台まで日経平均株価は暴落している。このように先物、特に日本先物は市場参加者が一方向に行きやすくすでに25日の1000円近くの株価暴落を示している。


日本の受け身姿勢…操作し易い市場

さて、この世界的株安と日本株の急落要因は何かだろうか?

これには、「米利上げ懸念」と「中国の停滞」という2大要因に加え、原油価格の大幅下落が関係している。また、日本市場においてはアベノミクスに対する信頼の揺らぎ、TPPの不発、支持率の低下なども遠因だろう。

「米利上げ懸念」により、米ドル高となり新興国通貨は下落、同時に米国等に対するドル建て負債の増加など、世界的な信用収縮の連鎖の兆しもある。

NYダウは過去7年間上昇しており、本格的な調整なのか短期的な調整なのかが分からない。この点は米国の投資家も迷い出しているが、日本株はただ、その下落によって、売り仕掛けされるだけの受け身な存在だ。


ヘッジファンドの仕掛けについて

日本市場で大きく仕掛けをしているのが、ヘッジファンド系外資証券による先物の売り攻勢であろう。このところの東証では、売買に占める空売り比率が30%後半となっており、まさしく異常な空売りポジションが構築されている。

ヘッジファンドは今年商品相場などで多額の損失を抱えるところも多く、最も大量に商いができて操作しやすいとされる日本市場で起死回生のリターンを狙っていたものと想定される。


反騰は?

日本の企業業績は、4~6月期30%弱の増益ながら、通期では7%程度の増益見通し、このところの日経平均株価の下落で日経平均株価の予想PERは15倍以下と世界的に見ても割安だ。だが、中国情勢に加え、消費動向に疑心暗鬼的になっており、手がすくんでいる状態で、反騰のためには政府による、景気刺激策などが中期的には必要だろう。

しかし、喫緊の課題は「世界的連鎖株安」のストップだ。FRB(特にジャネット・イエレン氏)の金利引上げ延期宣言、日銀黒田総裁によるサプライズ、中国政府の更なる景気刺激策などが発表されれば、鋭角的な戻りもあるだろう。すでに、異常値まで売られた日本市場も大きく戻るものと期待される。

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