フィットネスクラブ
(写真=Thinkstock/GettyImages)

健康志向の高まりを背景にスポーツクラブが繁盛している。既存の総合型スポーツクラブに加え、近年はプライベートジムに女性専用のフィットネスジム、ホットヨガとレッスン内容を絞った新顔が続々登場。"汗を流す習い事"市場は拡大中だが、生き残り競争は厳しい。(文=ジャーナリスト/倉木智洋 提供:経済界)


マンツーマン形式や女性専用クラブも人気

急成長の一番手は、専属トレーナーが個室でマンツーマン指導を行うプライベートジムだ。業界は10数社が割拠する戦国時代に入っているが、どこも糖質や脂質を徹底して制限する食事管理とバーベルやダンベルなどのマシントレーニングが基本。一部には入会金を含めると1回当たり数万円の高額レッスン料を取るところもある。

経験者に聞くと、マシンを使ったトレーニングはレッスンごとに負荷が上がっていくので「相当きつい」し、食べた料理を3度ごとに撮影してトレーナーにメールで送らねばならない。

だが、レッスンを重ねる度に体重や体脂肪などが目標数値に近づいていくのが快感になっていく。トレーニングや食事制限に寄り添って叱咤激励してくれる自分専用のトレーナーの存在が大きい。高額費用も「高いお金を払ったのだから挫折したくない」とモチベーションにつながるようで、体型改造を目標にする30代から40代の男女を中心に人気を集めている。

一方、プライベートジムのハードな運動には縁も興味もない人でも気軽に体を動かせると人気なのは、女性専用の30分フィットネスジムだ。予約不要で何歳からでも通えるソフトさが売り物で、マシンによる筋肉トレーニングと有酸素運動を数分ごとに交互にやり脂肪燃焼の効果を高めるサーキットトレーニングを中心に行っている。

ジムはワンフロアにカーテンで仕切った更衣室、壁面据付の棚、マシンにカウンセリング用の机と椅子などが置かれたコンパクトな作りで、場所を取らないし、設備投資も少なくて済む。ファストフードと同様、本部がビジネスのノウハウを提供するフランチャイズシステムをとっており、最大手の「カーブス」は2014年末で全国に1500を超す店舗を展開、66万人の会員数を誇っている。

同様に、室温を38度前後、湿度を65%前後に保った高温多湿の室内でヨガのポーズを習うホットヨガスタジオも盛況だ。低温サウナ状態の室内では常温より筋肉が伸びやすい。水分補給をこまめに行うためTシャツを絞れるほど大量の汗が出る。新陳代謝が良くなり、ストレス解消にも役立つと主婦や勤め帰りの女性で盛況だ。

09年に「オラビエ」が営業を始めて軌道に乗るや、たちまち10数社が参入。最大手の「LAVA」などを含めると日本のホットヨガ人口は約30万人に達している。